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カテゴリ:植物の生理生態
おコメを7月中に収穫するため の 水管理は。
前回の水管理関連として・・・ 今回は、7月末に収穫するために3月末前後に田植えされる 南九州・ 宮崎の沿岸部の早期コシヒカリ作の水管理についてご紹介しましょう。 まずは田植前の3月中旬には、植えしろを完成させて水を貯め、水温 を上げておくことからイネの水管理は始まります。 ののの ![]() ↓ 無事に田植えを終わらせた後は、霜対策と風対策のために、やや深水 として苗を守り、 ↓ 苗が活着したら、分けつ〔イネの株をふやすこと〕を確保するために 晴れた日中は浅水にして、水温をあげることに努めます。 ↓ 分けつがとれはじめていることを確認したら、一度田の水をすべて落 水して、土中のガス抜きをします。 ↓ その後は浅水とし、ひとつのイネのイナ株の本数が26本前後になっ た5月末の時点で、1週間程度水を抜く中干し にかかります〔中干 しは、体づくりの段階の生長から、実をつくる生長に転換させるため におこないますよ〕。 ののの ![]() ↓ 中干し後の 穂ができる時期の水管理は、水を入れたり・出したりす る間断かん水をおこない ↓ イネの穂が育つ時期にあたる6月10日から6月末にかけては、水を 切らさないように、田に水をいれた状態を保ちます。 ↓ そして6月25日前後に、めでたく出穂となります。 ↓ 出穂がすんだ7月は、暑さがきびしい時期にもあたりますので、あま りに気温が高いときには、水をかけ流しにして気温の上昇を防ぎます。 ののの ![]() ↓ イネ刈り前の最終的な落水は、〔水持ちが良い・わるいといった〕田の 状況でちがってきますが、コンバインの作業がしやすい乾く田であれ ば、極力 落水を遅らせます。 というわけで南九州の早期イナ作農家では、昨年同様に 3月下旬 の田植えをめざして、苗つくりと田んぼの準備〔水まわりを整備したり、 肥料を撒いたり〕が はじめられています。 ![]() 下旬にうえられた3キロほどの稲のタネが 7月の末には 〔うまく管理すれば〕600キロ以上のおコメになるというわけ ですから。そして 水管理と関係の深いイネという作物。 まさに名前どうりの “水稲” でありますね。 ![]() お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Mar 1, 2017 04:04:23 PM
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