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カテゴリ:旅行
昇仙峡は古い時代からの行楽地で、奇岩奇石の渓谷美や紅葉見物に人気があります。
甲府駅からの路線バスも一日10数往復あり、馬車に揺られて渓谷沿いの遊歩道を旅した方もおられることでしょう。 仙我滝が昇仙峡のドン詰まりと思って、そこで帰ってしまってはいけません。それでは昇仙峡の旅は完結しないというわけで、今回は仙我滝の上、通称「滝上」の伝統的集落を少しだけ見てみます。 昇仙峡の滝上にきました。川は荒川といいます。周辺の山も花崗岩質の白っぽい岩山が多いです。バスだと甲府駅から870円程度。 写真を拡大してみると岩と岩の間に水が落ちている感じが見て取れます。すなわちここが仙我滝の上という図です。 このすぐ近くには有名なご高齢の芸術家、藤代先生の影絵美術館や昇仙峡ロープウエイがあり、この二つの施設には共通券があるのでそれを買って入りましょう。影絵美術館は本当に素晴らしい内容です。 さて、ロープウエイ周辺には伝統的な古い家屋が沢山見られます。泉昌彦さん著の「伝説と怪談」によると江戸時代にここらの集落では米が採れないので、代わりに付近の山で産する水晶を年貢として納めていたのだそうです。 ところがある年水害に見舞われ、俵に詰めてストックしておいたおびただしい量の水晶を増水した川縁に土のう代わりに積んでおいたところ、土石流が発生して俵もろとも押し流されたのだそうで、この滝上の地中深くには今でもおびただしい量の水晶が眠っているのだとか。 概して廃屋も多かったですが、右側の家は元は藁葺き屋根で、甲州民家なんです。 さらに滝上から奥へ進んで行くと金桜神社に達するのですが、その手前には、ささやかながら門前町のような雰囲気の寂れた集落があります。これらの建物は元は旅館で、現在は営業していないようです。 金桜神社本殿です。元は左甚五郎作の彫刻か何かあったらしいのですが、火災で灰燼に。しかし、日本最古の水晶工芸品などというものが伝わっているらしいです。 もともとこの神社は修験道関係らしく、奥秩父の名峰、百名山である金峰山の信仰上の拠点であり、登拝ルート上に位置していました。 現在はこのルートで登る人など居ないでしょうが、古い時代はメインルートであり門前町の旅館もさぞや賑わったことでしょう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009.07.27 21:00:23
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