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テーマ:DVD映画鑑賞(14181)
カテゴリ:洋画感想
レポゼッション・メン ■監督:ミゲル・サポチニク ■出演:ジュード・ロウ フォレスト・ウィテカー リーヴ・シュレイバー アリシー・ブラガー ■ストーリー 解説 人工臓器によって延命が可能になった近未来を舞台に、人工心臓を埋め込まれた男が真実を追い求めるSFアクション・サスペンス。リドリー・スコット監督によって映画化された『マッチスティック・メン』の原作者としても知られ、全米を代表する若きベストセラー作家、エリック・ガルシアの原作を映画化。主演は、SF作品の傑作『ガタカ』をはじめ、『ホリデイ』『シャーロック・ホームズ』など様々な作品に出演している演技派俳優のジュード・ロウ。共演者にも、『ラストキング・オブ・スコットランド』で第79回アカデミー賞主演男優賞を獲得したフォレスト・ウィテカーや『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』で怪演を披露し、監督としても活動するリーヴ・シュレイバーなど、実力派が集結。監督はCMやミュージックビデオの世界でキャリアを築いたミゲル・サポチニク。短編映画『THE DREAMER』でスタンリー・キューブリックの如き完成された映像が高く評価された新鋭監督で、本作でも独特のビジュアル感覚で、現代社会の延長として想像できるリアルな未来世界を見事に構築している。 あらすじ 近未来。政府は財政破綻を宣言、世界各地で戦争が続く中、人工臓器の移植は巨大ビジネスと化し、供給元のユニオン社は心臓や腎臓、肝臓から眼球や鼓膜、膀胱まで様々な“商品”を高利ローンで売りさばき、莫大な利益を上げていた。 購入者のローン支払いが一定期間滞った場合は“レポゼッション・メン(通称レポ・メン)”が債務者から手際良く、そして情け容赦なく人工臓器を取り立てる。それは時に債務者の死を意味するが、全ては合法的に行われていた。 その昔、レミー(ジュード・ロウ)は親友ジェイク(フォレスト・ウィテカー)と共にユニオン社に就職。常に冷徹に仕事をこなし、超一流のレポ・メンとなってボス、フランク(リーヴ・シュレイバー)の信頼を得ていた。 だがある日、債務者の人工心臓を停止させる電気ショック装置がショートし、レミーは吹き飛ばされて気絶する……。 彼が病院のベッドの上で目覚めると、ユニオン社の人工心臓に繋がれていた。自分が債務者になるなどゴメンだと思いながらも、自前の心臓は既に使い物にならなくなっている。 まもなくレミーは回収の仕事に復帰するが、いざ取り立ての段になると手が震え、メスを振るえない。成果を上げられぬまま時は過ぎて支払いは滞り、遂には最後通告が届く。 しかしレミーはジェイクがお膳立てしてくれた簡単な回収作業さえやり遂げられず、それどころ彼は仕事を放り出し、ドラッグの禁断症状で倒れていたクラブ歌手ベス(アリシー・ブラガ)を救うという自分でも意外な行動に出るのだった。ベスは10個の人工臓器を持ち、その代金を払えぬまま逃亡生活を続けていた。 今やレミーもレポ・メンに追われる身。互いの孤独に共鳴し、惹かれ合いながら二人は廃墟に潜み、生き延びるための策を練る。 かつての親友ジェイクに追われる中、レミーは全てを清算するために、自分とベスの顧客データを書き換えるべくユニオン社ビルへ潜入する……。 感想。ネタバレ込み。 エグいのが駄目な人は観ない方が良いかも(--;) だって人間から人工臓器を取り出す仕事の人を主役にしてるんだもん、そういうシーンが盛り沢山~。 見てて何か全身痒くなりました。 リアルすぎてイヤン。 設定から、まぁトンデモB級だろうなーとは思っていましたが、結構ストーリー的にはブラックで面白かったです。 冷徹で非情な『回収屋』が回収される側に回っちゃう、なんとも皮肉な展開ですよね。 奥さんは高収入の回収係を辞めて、収入半減でも良いから販売係の方に回ってとお願いしてますが迷っている主人公のレミー。 迷っていたのは何だろう?収入?それとも“合法的に人を傷つける事が出来る仕事”だから? 戦場帰りの元軍人レミーは、戦場に居た後遺症みたいなもので、こういう事をしないと禁断症状みたいなものでも出たんでしょうかね? 要するに平穏な仕事は逆にストレスが溜まる精神状態だったのかなぁ~。 普通の神経していたら、収入半減でも販売係の方を選ぶよね。 でもこの販売係も悪魔の手先のようで嫌だなぁ。 支払いが難しい高額ローンを家族の為や何やと上手く乗せてサインさせる仕事だよね。 会社的には「一括払い」より金利が入る「ローン払い」の方が有益になるので、わざわざローンを組ませたいらしいから、ローン支払いで契約するようにと言われてるみたいだし。 なんていうのかかなり悪徳企業ですわね、ユニオン社。 それでローンが遅滞して6日間の猶予期間が過ぎれば「回収屋」が人工臓器の回収に来るのですよ。 麻酔銃で眠らせて「生きたまま」メスで内臓や関節などを取るために腹をかっさばいたりするんですよ~( TДT)えぐい。 当然そんな事をされれば、取られた人はもれなくご臨終。 しかし法的には「契約書にサインしたんだから、強制回収されても文句は言えない」んですよね。 なんか色々ぶっ飛んだシステムね…(´。`) それで凄腕の回収屋だったレミーは、回収辞めて販売係になるかどうかで悶々悩みつつ戦場からずっとパートナーを組んできて今の仕事でも相棒になってるジェイクに相談します。 ジェイクは、レミーが回収屋を辞めることを反対しています。 こっちの方が稼げるし、戦場に居た自分達にはこんな仕事が合ってると思ってるからです。 でもとうとう奥さんに家を追い出され、息子とも会えず辞めることを決意。 最後の回収だと行ってジェイクに回収先まで送って貰います。 しかし人工心臓を回収するのにAEDを使ったら、それが誤作動を起こしてレミーに電流が流れて心臓が焼けちゃいました。 気が付けば病院で、なんと人工心臓が自分に埋められていて愕然のレミー。 外すよう懇願しますが外すと死ぬので、もうどうしようもなくユニオン社とローン契約をして人工臓器保持者になっちゃいました。 それからレミーは回収の仕事が出来なくなりました。今までは何も考えずサクッとかっさばいて臓器を抜き取っていたのに、切ることが出来なくなったんですよ。 多分自分も同類になっちゃったからでしょうね。 当然回収出来ないと収入もなく、あっという間にローン遅滞で追われる側に。 廃墟で知り合った全身に10個の人工臓器を埋め込んで回収屋から隠れていた美女ベスとの逃亡生活がスタートします。 妻には全然話を聞いて貰えないし、息子ともまともに会話させてくれないし。 気持ちは同じ境遇でユニオン社の魔の手から逃げてるベスの方へ。 男ってそんなもんだね・・・ふっ(-.-) それで何か色々ありまして、廃墟にいた二人の前に立ちはだかったのが親友のジェイクでした。 ジェイクが回収に来たんですね。 それで衝撃の事実が発覚。 なんとAEDに細工をしてレミーを瀕死にさせて、人工臓器を埋め込むようにしたのはジェイクだったのです。 ジェイクはレミーに回収屋を辞めて欲しくなかったので、高額ローンを背負わせて一生回収屋をさせるために、そうしたのですね。大事な相棒を失いたくなかったらしい。 なんつー野郎やねん( TДT) それでジェイクと戦い、レミーがやばいところをベスが助けて何とか逃れて、あれやこれやと話は流れ、二人は「ユニオン本社に乗り込んで顧客のデータを全部消去すればいいんじゃね?そしたら俺等自由じゃん皆も自由じゃん」という結論の元ユニオン本社へ。 乱闘の末に全データが保管されているメインコンピュータ室へ乗り込み、自分とベスのデータを消してるところへジェイクと自分を雇っていた支社長?がやってきます。 で、ジェイクは「奴らを殺して回収しろ」と言った支社長をナイフで殺して二人の味方をすべく爆弾でメインコンピュータを破壊しちゃいます。 それで3人は晴れてユニオン社の手が届かない南の島で優雅な生活~♪ というハッピーエンドかと思いきや、まさかの夢落ちでしたΣ(´∀`;) 実はジェイクがレミーとベスの潜伏先に乗り込んで格闘していた時に、レミーは負けていたんですよ。 その辺の描写を綺麗に曖昧にしてあったんですね。 物語の前半の方で、人工臓器の開発中の商品に「良い夢を見られる人工脳」ってのが宣伝されてたし、それも伏線だったわけ。 要するに廃墟から先、コンピュータ爆破に南の島までぜーんぶ“レミーの夢”だったというバッドエンドだったのですよ( TДT) でもジェイクは、人工脳をレミーに埋め込んでまで、何がしたいのかその辺がマジ不明…何故? 死ぬまでずっと夢の中じゃあ、生かしておく意味も無いのになぁ…回復して回収屋に戻すのかな?都合の良い記憶だけ残して、都合の悪い記憶は全部消去して。 そしてずっと自分の相棒として人工脳の高額ローンを自分で支払わせる為にジェイクは人工脳をレミーに埋め込んだのかも。 高額なので、多分ベスの全身10個もの臓器も支払いに使うんだろうなと思われる(-.-) 悪い奴よのぅ~ジェイク。 ローン地獄に陥るというのはローン大国アメリカへの皮肉かなぁ~と思ったり。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2011.10.24 10:05:56
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