■神奈川の高校野球が毎度のことながら熱い。人気者の桐光学園高・松井裕樹がいるから今年は尚更だ。昨日、ボクは埼玉にいながらにしてTVK「桐光学園高vs相洋高」の録画予約し後で見たが、スタンドの盛り上がりは尋常でなかった。さすがに神奈川、だ。
顧みてわが埼玉、熱中症で倒れた球児に苦言を呈する監督が現れて物議を醸しているが、肝心の試合の盛り上がりは今ひとつ。埼玉が提供する高校野球の話題は「熱さ」ではなく「暑さ」なのだ。
そんな中、センバツで優勝した浦和学院高が今日(7月15日)の第1試合に登場した(3回戦、県営大宮公園球場)。客観的に見て、浦和学院の力が傑出していることが盛り上がりを欠く理由のひとつ。浦和学院を脅かすチームが現れてこそ、一層埼玉の高校野球が熱くなるのだ。いったいどのチームが浦和学院を苦しめるのか?
<3回戦 浦和学院高vs川越初雁高>
(写真)スタメン
川越初雁 100 000 0 =1
浦和学院 402 021 X =9
■1回表、川後初雁が浦和学院の先発・山口瑠偉にいきなり襲いかかる。二死後、3番・横島和弥(2年)がセンター左を抜ける三塁打を放つと、続く4番・志儀天斗(1年)が右中間越えの二塁打を放ち先制した。ひょっとしたら何かが起きるか?
少しだけ期待をもったが、浦和学院はまるで動じない。その裏、敵失と死球で一死一・二塁のチャンスをつかむと、4番・高田涼太が中前に弾き返して同点。さらに5番・木暮騎士がレフトスタンドに3点本塁打を放ち、あっさりと逆転に成功した。そして、その後も小刻みに加点して結局9-1で7回コールド勝ちした。
(写真)木暮騎士。初回、3点本塁打を放つ
■いつも思うことだが、浦和学院の初回の集中力はすごい。何が何でも得点しようという気迫を強く感じる。そして試合を有利に進めて、レベルの鍛え抜かれた高い投手陣がきっちり抑える。これが浦和学院の強さの秘訣だ。
これまで埼玉県内では圧倒的に強くても、甲子園に出た途端、借りてきた猫のようになってあっさり敗退することが多かった。ところがたしか一昨年秋(埼玉大会)、負け試合を引き分けに持ち込んだあたりから、強さに磨きがかかったように思う。「負けない強さ」とでもいのだろうか。
(写真)全国連覇を目指すチームの投手にしては、少し心許ない投球だった山口瑠偉
■一方の川越初雁。主将兼エースの横島和弥は2年生。ふつう3年生が主将をやるものだが、事情があって2年生の横島が主将をやっているらしい。ピッチングも頑張っていたし、バッティングもよかった。山口投手を相手に一番タイミングが合っていた。
また、川越初雁・宮内誠弘監督は、今日の試合を最後に引退する。朝霞高などの監督を歴任、35年間の監督生活に終止符を打った。お疲れ様でした。
(写真)川越初雁・横島和弥。身長167cmの小柄ながら、投打ともに活躍した
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