Class Begin! ~Writings of Lao-Tzu(老子)and Chuang-Tzu(荘子)~
今学期も、また始まりました☆研修の方に比重が多くなってきたせいか、クラスがあるというのが、変な感じです。(学校に対しての愛着が薄れてきている・・)今学期は、Writings of Lao-Tzu(老子)and Chuang-Tzu(荘子)というタオイズムのクラス、Transpersonal and Integral Psychotherapy、そして、Sandplay(週末だけのワークショップ形式:1単位のクラス)を取っています。さっそく、今朝は、Writings of Lao-Tzu(老子)and Chuang-Tzu(荘子)のクラスがありました。先生は、台湾出身の先生で、かなりタオイズムに情熱を傾けている方です。今日は第一日目という事もあり、自己紹介を含め、先生がタオイスムを勉強し始めた時から、今に至までの、様々な話をしてくれました。先生が老子や荘子の思想を勉強していた頃は、どちらかというと、老子はどうな人物だったか?といった思想にふれるよりも、老子について書かれている本の方が当時多かったようです。そんな中、先生は、老子の事を勉強するのではなく、次第に思想自体をもっと深く知るようになり、その思想を人生の中にとりいれるには・・といったもっと実践的な事が大切なことに気づいていったようです。先生のいきさつを話している間に、タオイズムだけでなく、儒教、仏教の話にも触れたりしました。そう、タオイズムは、中国仏教にかなりの影響を与えているとのことです。これは、日本の禅でも同じでしょう。日本禅の思想は、中国の禅、叉は、タオイズムの思想もかなり見えてきます。こうやって、様々な思想は影響しあって形をどんどん変えて行くのかもしれないなぁと思いました。そして、その新しい形というのは、そのオリジナルをどう解釈するかによっても、大分、変わってきます。先生は、アメリカにきて、こちらで訳された老子道徳経の解釈を読んだ時に、微妙に違っていることに驚いた様です。特に、漢字は、一つの文字の中に沢山の意味が含まれています。その中のどの意味を用いるかどうかによって、だいぶ変わってしまいます。そのような違いの例をいくつか話してくれました。例えば、自然。自(Self) 然(Suchness)となり、Just as yourself, ”ありのままの自分”という意味です。他の解釈には、自然=Spontaneous(自発的な、進んでする、自然におきる、無意識の:ジーニアス英和辞典)とかいてあるものがあったそうで、先生はちょっと違う・・・と思った様です。なぜなら、この解釈のように生きると、問題が生じる事があるというのです。例えば、ある人が、美しい女性をみて、気持ちがすごく高まり、どうにか、彼女を自分のものにしたいと思いました。この人の心の高まり、彼女を見て反応した気持ちは、自然におきたものであり、自発的なもの・・そう、Spontaneousなのです。ここで、もし、この人が、自分のものにしようと、心のあるがままに行動を起こしたとしたら・・・上手くいくこともありますし、そうでない事も生じる可能性はあるでしょう。なので、これは、ここでいう”自然”というものではありません。では、その先生の言う自然(Just as yourself, ”ありのままの自分”)って何なのでしょう。そこには、3つの要素があるようです。1)Physical Nature:身体的なもの---例えば、寅がお腹がすいたので、ウサギを捉えて食べる。これは、まさに、身体的からくるものです。寅も生きる為に食べなくてはいけません。2)Man made Nature:人が作った自然的なもの--- これは、一般的に私達が一番よく使う”自然”です。実は、私達が思う、自然だなと思う光景、例えば”森”にしろ、人が関わってできたものなのです。3)Virtuous Nature:高潔なもの---これは、自由になる領域の事です。例えば、自転車を始めてのったとします。最初は、なれないので、上手くいきません。練習中にも、転んで傷ができます。しかし、練習を重ねる事によって、乗れるようになり、いつしか、それを乗りこなすようになります。そうした時に、様々なのり方ができるようになり、自分らしい自転車ののり方を表現できるようになってきます。(最終的には自由になる)・・・と、まぁ、自然だけでも、奥が深い・・・。それで、上の要素の中で、老子の説く”自然”とは?それは、三番目の要素、意味を示しているようです。うーーむ、思わず、何気なく先生は話をしているのだけれど、感心してしまいました。先生は、もし、すでに誰かの解釈した老子道徳経をもっているならば、先生の解釈した本(教科書として使う)と比較してみて下さいといっていました。さっそく、自分のもっている日本語の本と見比べて、色んな角度から老子の思想をみてみようかと思います。