2年目の研修も終了・・・
昨日、金曜日に、2年目のインターンも無事終了しました。2年の研修で、合計1,691.75時間を稼ぎ、結婚・家族セラピスト(marriage and family therapy:MFT)のライセンスの受験資格を取得するまでに、あと1,301.75時間です!といっても、ここからが大変・・・この残りの時間は、いわゆるプログレス・ノート(記録)などを含めたペーパーワーク、個人セッションと子供・家族・カップルセラピーの経験時間が必要。子供や家族の時間を稼ぐには、メインクライアントの層が子供(家族)に絞られているエイジェンシーでないと、なかなか経験できません。それで、数年時間がかかるという話もちらほら聞きます。ただ、このライセンス・・・私の場合は、カリフォルニアに戻る予定はないので、かなり迷っているライセンスでもあります。カナダのブリティッシュ・コロンビア(B.C) 州の場合は、資格が確立されていないので、一応、修士を卒業して、100時間のスーパービジョンをしていれば、Clinical counselor (臨床カウンセラー)協会へ登録ができます(現在申請中)(※臨床心理士は、博士課程までの一貫教育で、これはまた別です)。だいたい、バンクーバーのあるB.C 州では、この協会へ入会しているか、もしくは、全米のMFTのメンバーに入るための基準を目指す人が多いようで。そっちも、現在、考えています。でも、どっちみち、カリフォルニアの基準に合わせていれば、どこでも通用するので(カリフォルニアは、どのライセンスも基準が他州に比べて高く、一番難しいとされている)、それを目指せば、どこの基準でもクリアでき、ひとまずは安心でしょう。しかし・・・資格取得までに、学校卒業を含めても、最低4年はかかるので、大変です・・・。まだまだ修行の道は続く・・・。まぁ、そんな現実的な話はおいておいて・・・とうとう最後の最後のセッション。日本へ帰国する前に、数人のクライアントとの最後のセッションは終えていました。残るは2人。帰国した日の夜、子供のクライアントとの最後のプレイ・セッションがありました。最後は、本当に寂しい気持ちになりました。私もなんていったらいいのかわからず・・・気が利いたことも言えず・・最後は、ただただ、彼を見送りました。何度も振り返って手を振って。今、思い出しても、キュンとしてしまいます。今回、このクライアントには、レゴの人形(バスケボールの選手)のキーホルダーをプレゼントしました。大人のクライアントに対してプレゼントをするというのは、ほとんどありませんが、子供の場合、別れたあとも、心理的支えになるように、プレゼントを贈ることがよくあります。よく、子供は、お母さんとの分離し、個を確立する段階で、移行対象(ウィニコットの対象関係論より)というものを持ちます。(いつも肌身離さず持つ人形だったり、時に、ブランケットだったりetc..) その移行対象としてのプレゼントです。人は成長してゆくなかで、両親は勿論のこと、様々な人に出会い、その出会いや経験が、成長段階の上で大きく作用します。例えば、ある先生に出会って、自分の生き方が変わったとか、それによって、将来の職業をきめたとか・・その他、色んな影響があります。それは、カウンセラーとの出会いの中でも生まれます。遊戯療法(ゲームで遊んだり、箱庭もあるし、人形で遊んだり、様々)を通して、一緒にいた時間というものが、どのような形となって残るのか。それは、一人一人のクライアントに聞かないと分かりませんが、”もう会えなくてもそばにいる”・・そんな移行対象としてのプレゼントをあげる事がカウンセリングの場では多いのです。子供は、この移行対象から、個へと自立の道を歩いてゆきます。そんな彼の幸せを願って。金曜日は、最後のスーパービジョン。日本人のスーパーバイザーとの一年を振り返り、とっても貴重な時間を過ごしたと感じるとともに、本当に、色んな事を発見した一年でした。これからも、カウンセラーの先輩として、今までとは違う関係にはるけれど、学んでいきたい・・そんな感じです。私の中での、移行対象は、やっぱりナラティブ・セラピーかなぁ。このスーパーバイザーに出会って、ナラティブとも出会い。それを今度は、自分の中へ取り入れていきたいです。スーパービジョンが終わった後、最後の最後のクライアントです。セッション中、今までの事がクライアントの話を聞きながら、そして、リビューをしながら、脳裏に次々と浮かび上がってきます。最後、握手をしてお別れをしました。クライアントの中には、お別れが辛く、最後の日にこない人もいます。最後の日に、電話に留守電を残していったり、最後一ヶ月間、連絡がとれなくなったり、急にこなくなったり、そういった事も起こります。そういった場合は、セラピスト自身、何もできなくて焦ったり、様々な感情が出てきます。このようなクライアントの場合は、なるべく自分がいなくなったあと、新しいセラピストへ、スムーズに移行できる為の対処は、特に必要となってくるでしょう(なるべく、次のセラピストとのアポイントの間をあけないなど)。最後は、記録を書き、ペーパーワークを終えて、受付のKに鍵を返しました。終わった・・・・そんな言葉が頭によぎり、達成感でいっぱいでした。一年目よりも大変だった2年目の研修。早く、終わらないかなぁ・・と指折り数えていた日々・・・だからこそ、終了した今、すごくやり終えた気持ちでいっぱいです。そして、ここらか、またNew Beginning.夜は、研修生全員が集まり、韓国料理を食べにいきました。ここの研修でも良い仲間に恵まれ、彼らの励ましがあったからこそ、愚痴を聞いてくれたり、一緒に言い合ったり、そんな人達に出会えたからこそ、ここまでこれたのかもしれません。さてさて、明日からはラスベガスです!