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小村和也の建築家日記

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今週末ふたたび小樽へ

小樽の北前商人の旧邸のリニューアルについて、色々反響をいただいており、
11月7日の東京での講演の中でこの物件の話をしてほしいという主催者からの
要請がありお話しすることとなった。

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このような歴史のある建築は、文化財的扱いをしてよいのかどうかが問題となる。
建築家としてリニューアルという事業行為に向かうときに、表面的なことではな
く実際の文化に向き合わないと進むべき道が見えてこない。小樽市の旧艇の歴史
を見るとき、シナリオなき修繕の繰り返しでは所有者の負担ばかりで何のために
建築が存在しているのかわからなくなってしまう。

私は、託された建築家として一つの解を示さなければならないと思った。
それは正面から文化を見据えることであった。所有者、小樽市役所ともに賛同して
いただき、そのコンセプトに従ってリニューアルが進められることとなった。

単に建築の復古ではない。ことによればばっさり切り捨てる部分もあるかもしれ
ない。最大のポイントは、概念としての「新築行為」であるということだ。
以前の日記にも書いたが、再生は再生にあらず、あくまで新たなものが生まれ出る
ことなのだ。文化財や史跡とか言われるものはそのままその時代を残していけば
よい。この度の物件のように、身近なところにありながら、その存在意義が見出
せない状態こそ建築にとっても所有者にとっても不幸なことだ。この建築は明治
の呪縛に捕らわれる必要はない。かといってまったく別物にするわけではない。
見た目はほとんど変らないだろう。大切なのは、そこにストーリーを埋め込むこ
とだ。

すべての建築にはストーリーが必要だ。建築の設計に関わる者の中でそれを分か
っている者があまりにも少ない。そのことが分かっていないから、職人文化との
ふれあいの中で建築を創り上げていくことの大切さも認識できないのだろう。

建築とは舞台だ。その舞台でどのようなストーリーが繰り広げられていくのかを
しっかり認識できなければ設計などできるはずがない。いたって当たり前の話だ。
そのストーリーのなかに、固有の、あるいはグローバルな文化なるものを見つめ
ていく。これが建築家の仕事だ。

小樽では、明治の建築と現代を、いやこれからの時代に融合するストーリーをはめ
込んでいく。

新築とはストーリーの実現だ。リニューアルもストーリーの実現であるはずで、
従ってすべての行為が概念としての「新築」であり、新たなものを生み出していく
行為なのだ。







Last updated  2005/10/24 02:39:12 PM
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