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カテゴリ:花の名前(薔薇の名前・・)
素敵な歌集を紹介してもらいました。秋山数馬さんの遺歌集。「この花の名を」です。
・この花の名を教えたくて待ちており 林のへりのうぐいすかぐら 彼は狭山近辺にお住まいで、牧野富太郎先生の門下として、植物のことにくわしい方。歌のテーマは、狭山丘陵の自然、そこに生きる草や木、鳥や昆虫たちのいのちのいとなみの賛歌です。 この花の名を教えたくて・・・なんて素敵なんでしょうね。こんな友達がいたら、人生がどんなに豊かになることでしょう。そうそう、うぐいすかぐらって、春にピンクで花心が黄色い小さな花が咲き、初夏に赤いうす甘い実がなるんですよね。こどもの時に食べました。 ・風の中白き糸引き飛びてゆく あれが柳じょ(わた)か花の終わりの そして、小さないのちをいとおしむ心は、自然保護のための運動をし、平和を壊す大きな暴力には勇気を持って発言していました。 ・「訓練」が「実戦」となれる日を恐る 我がまちにも憲法九条の会 先日亡くなった灰谷健次郎さんを悼む落合恵子さんの文が、先日の東京新聞に載っていました。 『いつだって荷物の少ないひとだった。淡路から上京するときも、どこか遠いところに旅立つときも小さな荷物ひとつだった。』という書き出しでした。 『いつだって灰谷さんは、子どもの側に身を置いてきた。従って、大人社会のルールには無頓着だったし、懐疑的でもあった。 最後に電話で話した時「息苦しい世の中になってしまったなあ、もっと息苦しくなるねえ、踏ん張っていこうなあ」』 落合さんは、灰谷さんの死を知って、自分の本屋さんのコーナーに、こう書いたそうです。 『・・・灰谷さん、あなたが贈ってくれた、深いまなざし、豊かな子ども観、不器用な正義感、すべてが、私たちの宝でした。人気作家になったとき、その「人気」を子どもや、声の小さい側におかれた人々のために、使いつづけた灰谷さん。灰谷さんの思いと生きる姿勢、まっすぐに闘う持続する意志の力を、私たちは丸ごと受け継いでいくことを、いま、ここに約束します。(中略) 旅慣れたひとは、今度は小さな荷物さえ持たずに旅立ってしまった。大きな宿題を私たち大人社会に遺して。』 ☆という文章でした。秋山さん、灰谷さん、まっすぐな良い人生を送られましたよね。みつめること、感動していくこと、発信していくこと。たたかうこと。 おふたりの生き方に、すごく励まされました。一度しかない人生だもの、まっすぐに思ったとおりに生きたいものです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006.11.29 18:24:41
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