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2005.05.21
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念願の『きのうよりワクワクしてきた。ブリコラージュ・アート・ナウ 日常の冒険者たち』みてきました!

岡山から車を2時間とばしてきたmiraicciさん一家と朝イチに待ち合わせ。

miraicciパパのガイドで1970年の大阪万博に思いをはせながら、万博公園を散策してみんぱくに向かった。

+++

○展覧会とは真ギャクの展覧会

撮影オッケー、おさわりオッケー、説明なし…
とすべてが通常の展覧会とはちがう展覧会。
翌日、ノーマで偶然再会した、はたよしこ氏に聞いたら引き出しにもいっぱいいろいろ入っていたらしい。
とにかく、さわらにゃソンソン

 目玉
■めだま
プラ製の人形のめだまを、雑誌の切り抜きにおいてみることができるコーナー。

 ミニチュア
■箱庭スペース
 もちろん、勝手に遊べる。

 ダルマ
■だるまの棚
だるまの棚には、ひとつだけ空いているところが。
頭をだして記念撮影ができる。
*モデルはmiraicci家の愛息カイくん。(10才)

+++

○様々な作品(?)様々な出来事

はたよしこ氏が
「ブリコラ展では、しょうがいのある作家を紹介するだけで、展示にまで関れなかったので、いろんな人から、『今回はみんなの作品が埋もれてしまっていて残念』といわれてしまった」といっていた。

が、実は、今まで、本人が作品として作っていないものを他の人が「作品化」して展示することに違和感があったオーバ的には、その埋もれ感がとってもよかった。
かれらの制作物を、あそこに持って来てしまった時点で、不自然には違いないが、「しょうがいのある人の」「作品」として見せられる居心地の悪さや、つまらなさ、は感じないで済み、すべてが物のひとつ、日常の一部として楽しむことができた。

*90年代、エイブルアートの活動以降、しょうがい者の制作した物を美術館やギャラリーで作品として展示するのをよしとしてきたけど、今やオーバ的には、かれらの制作物を自宅や福祉施設ならともかく、いわゆる展覧会場でわざわざ見る気はしない…。
なので、オーバ自身も「展示する」ことの矛盾と違和感に悩んでいる。
ヘンかわフリ-ページ『いろんなアートいろんな生活』

あとで、みんぱくの常設を見て、改めて、ブリコラ展を見ると「あ、あれ、○○地方の人形だ」とか、常設では手にとれないような陳列品たちが、大量生産された既成品の間に、なにげに放置されていたことに気が付いた。
コピーであろうが、原画であろうが、その時、その空間で気になったらそれでいい。
かわいかったらそれでいい。
そんな感じで気軽に「もの」や「空間」と向き合えた。

たとえば、佐藤真氏のドキュメンタリー映画や川内倫子氏の写真集でも馴染みの花子さんの食べ残し写真やその映像は、リサイクルセンターから借り出された古い扇風機や座椅子がおかれた4帖の和室風の展示室に「展示」されていたが、その空間にまったく溶け込むようにして休憩してた中年夫婦が、なんだかじーっと写真や映像を見ていて、それが、なんともいい光景だった。

すげーおもしろかったのは、ニュース大好きちゃんによる、自分勝手なオリジナル新聞やニュースのメモの数々を、プロの(たぶん)アナウンサーに読ませて映像のニュース番組にしたてていたこと。
やたらと頭に「えー」と入り、突然「えー次は常磐貴子のしわのばしです」などとわけのわからんニュースが入る。
*ちなみに、これだけは、はた氏が「映像にして」と頼んだらしい。

 羊
■羊
 ただかわいかった

籠うさ
■漁網の中の紙でできたうさぎちゃんとことりちゃん
*どれも、みんぱく収蔵の民族学の資料。
「みんぱく=国立民族学博物館」についてはあとで書くけど、常設展示の1部屋1部屋が、すべて特別展くらいのボリュームがあるすごい博物館。
この展覧会は、みんぱくで眠っている収蔵品をなんとか活用したいというみんぱく職員の熱意によるものでもあったらしい。
6/28(土)の「収蔵庫散歩」は、もう2度とないチャンスかも?

+++

◆小山田徹 ワークショップ
  <わくわく収蔵庫散歩>
 展示場のデザイン・制作を担当した小山田徹の案内で民博収蔵庫のなかを
 散歩して、本展に参加したアーティストの感動と驚きを追体験
 その後、展示場で体験を記録するワークショップをおこないます。
 
 日時:5月28日(土)、29日(日)各日10:30~、13:00~、15:00~
 定員:各回先着15名

◆折元立身 パフォーマンス&コラボレーション
  <ビッグシューズをはいてみよう><パン人間になろう>
 自分たちで作った<ビックシューズ>をはいて、展示場、万博公園内を歩く

 日時:6月4日(土)、5日(日)11:00~
 定員:各日20名(事前予約)

+++

 鹿
■鹿とテルミン
ただの鹿の置きものとおもいきや、鹿の鼻先にむけて、手前の針金の中に手を差し入れると「ウイーン」と音がする。


○みんぱくのガードマン(GM)

ワクワクの会場には、なぜかガードマンの格好をしたGMのおじさんがいる。

つうのも、以前、横浜美術館のことで書いたが、通常、美術館には、ふつうの服そうをしたお姉さんたちが、ひざかけをして座っている。
一見、やさしいお姉さん、もしくは、学芸員かとおもいきや、作品のことについて訪ねても「わたくしどもの口からは、そのようなことはお答えしかねます。必要であれば担当者をおよびしますが?」と大仰にいわれ、まちがえて作品に近付こうものなら、「この作品、いくらすると思いますか?」などと凄まれたりする…。
「なら、はじめからGMの格好して立ってろよ」と突っ込みたくなることがあるのだ。

ところが、このみんぱくのGMは、ガードをせず、誰に頼まれてもいないのに、作品解説をしてくれる。
上記のテルミンもミライッチさんが、子ども連れということもあって、説明してくれたらしい。

このGMの人気は上々で、あるおばちゃんたち御一行は「あらー、こんなに大きな瓶、なににつかうのかしら?」といっては、おじさんを呼びにいき、説明を求めていた。

このおっちゃんこそ、普段着きて、その辺に座って、ブリコラの中に馴染んでいてほしかった。

そうか、ブリコラでちょっと物足りなかったのは、あれだけ濃厚な物との関わりがあったのに、人との関わりがなかったことだったのかも…。

あそこに寝泊まりしているような人たちがいたら、もっと楽しめたかもしれない。
期間中、通天閣界隈の人をご招待とか…

さすがのみんぱくも、民泊はだめだったか…

 空き缶
■空き缶ハウス
2004年にはJR新大阪東口の路上にあって、知る人ぞ知る、噂の建築物だったらしい。
建築系のお仕事を退職したおじさまが空き缶集めて作ったものらしい。
 □ くりちゃんのきままにくりごはん『空き缶ハウス』
 *このサイトを見た展覧会担当者が、この方をさがしてスカウトしたとか。

 *ちなみに代々木公園在住のアーティスト小川てつオ氏のおともだちも、路上にあったこのお家に遊びにいったことがあるらしい。
 ■ ヘンかわ2005/3/13『公園に暮らす*代々木公園カルチャー*ヨパクラ』
 ■ヘンかわ2005/04/17『代々木公園テント・カフェ「エノアール」*花さくじゅんこ展』
 ■ヘンかわ2005/05/03『絵を描く会*代々木公園テント村ライフ』


+++

みらいノ音楽夜話『万博公園に行く・その2 』
*いっしょにいったミライッチさんによるみんぱく報告の超大作。

+++

○きのうよりワクワクしてきた。
ブリコラージュ・アート・ナウ 日常の冒険者たち

民族学者のレヴィ=ストロースは、未開社会特有の思考法にブリコラージュという言葉をあたえました。
カレーライスをつくろうとして材料を買いそろえるのではなく、冷蔵庫のなかのあり合わせの材料でつくるお総菜のようなもの、といえばわかりやすいでしょうか。
こうしてつくられる作品は、私たちの日常をゆさぶるはずです。

・日時 2005年3月17日[木]-6月7日[火]
    10:00-17:00 水曜休館

・料金 一般420円高校/大学生250円小・中学生110円
    ※常設展も観覧可※毎週土曜日は小中高校生は無料。

*土曜日でも万博公園に入るのに小中高生もお金が必要。

・会場 大阪府吹田市千里万博公園10-1 国立民族学博物館

http://www.minpaku.ac.jp/special/brico/

+++

○感想募集

ブリコラカタログの編集に関わったライターの山下さんからのお知らせ

<図書室喫茶ダーチャで
『きのうよりワクワクしてきた。ーブリコラージュ・アート・ナウ 日常の冒険者たちー』の報告展を予定しています。
そこで、様々なジャンル、立場の人からの、同展の感想を集めています。
rikamaru@osb.att.ne.jpまで。キビシイ意見も歓迎。>

ヘンかわ2005/05/22『こけしまつり*図書喫茶ダーチャ』

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Last updated  2005.06.02 00:22:09
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