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本の虫の読書ノート

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2023.04.28
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カテゴリ:曽野綾子
人間関係につまずいたり、悩み事がある時、私は曽野綾子さんの本をよく読む。
すると、悩んでクヨクヨ考えていたのが、馬鹿らしくなってくる。



長く生きていると、自分の命の終わりがいつになるのか?という不安が
常に心の隅にあって、考えないようにしていても頭を持ち上げる。

親しくしていた友人が亡くなっていくのは、寂しさを通り越して虚しくなる。
もちろん、両親はもとより、弟妹の方が先に亡くなるということもある。

そして、夫や自らの老いについて考えてしまい、心細さに眠れない夜もある。

そんな時、「長生きしたいわけではないけれど。」の中に書かれた言葉にハッとした。
これは、旧約聖書の伝書の中の「すべてのものに時期がある」という一節です。

天が下のすべての事には季節があり、すべてのわざには時がある
生まれるに時があり、死ぬに時があり
植えるのに時があり、植えたものを抜くに時があり
殺すのに時があり、いやすに時があり
こわすに時があり、建てるのに時があり
泣くに時があり、笑うのに時があり

…この後も続くのですが、一人の人間がどうあがいても「すべてに時期がある」なら、
自分の悩み・嘆きなど小さなものだと、そん気持ちにさせられる言葉でした。


本には毒になるものもあるけれど、こうした心に響く言葉と出会う喜びがあり、
曽野綾子さんの書いたものには、ねばならぬという強制がないから好きです。





【中古】長生きしたいわけではないけれど。 /ポプラ社/曽野綾子(単行本)





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Last updated  2023.04.28 08:32:26
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