カテゴリ:最近のことの日記
昨年3月で最後となった選択授業、この7年間はずっと社会福祉をテーマにして(人集めのため「武士道&社会福祉」の時も)募集していた。
ただこれは普通に春先に募集できる学校でのこと。 M2中はなぜか変則的で、クラス選択として5教科で補習(または日常の授業に組み入れ)をやったり(5週間かけて1周する)、とにかく「基礎的内容の底上げの勉強」に制限されていた。 でも、そのやり方は個人選択していないからズルだとなったのか、この春卒業した連中が2年生の時だけは、自分で選択する形で1年間(35週)あった。ただし、1年生の終わりに、「どの先生がどんな内容でやる」のかがわからないままで選択するという無茶ぶり。学校全体の取り組みの一環で、どの教科も「補習的な内容」をやるというという位置づけだった。 なので、翌春に私が持つことになり、年間計画(しかもM2はこれを細かく設定してシラバスという形で生徒にまで配る)をたてる時にも「補習的内容」で組まざるを得なかった。 が、最後に1行、「社会福祉(予定の単元が早く終了した時)」と書いておいた。まるで最後の1回だけみたいに。そして、ハイペースで他の内容(補習的)をやっていき、最後の4回分くらいで無理やりやったのが、この学校での社会福祉なのである。(だから「時間的には少なかった」と前回の人権作文にも書かれているw) DVDビデオを見て解説するくらいだが、それをうまく受け入れるムード作りには「当日の話術」と「日頃の授業での人間関係」が必要で、これがうまく行ったときは、さすがに自分でも「プロだなあ」とナルシストは自画自賛する(笑)のだが、 1 特別支援学校の授業風景 2 自閉症とは(協会作成ビデオ) 3 聴覚障害と手話 「手の言葉で生きる」 NHK 4 大山さんのチョーク工場(カンブリア宮殿) あたりをやったように思う。なので35回あるようなじっくりやれる時ではなく、「せっかくだから少しだけでもやっておくか」ぐらいでやった年のことが意外に大きな反応になったのである。 このシリーズが始まってしばらくしたある日、ある男子生徒が教室での他の授業後に「うちの弟も自閉症なんですよ」と話しかけてきた。この男、この学校には珍しくまともなキャラ(笑)なのだが、その後そういう情報に関していろいろと話をするようになる。彼の弟はうちのSの学年1つ下で、隣の支援学校なのだ。彼はそのことを周りの友人たちにもオープンにしているようで、3年生になっても授業で週1時間だけ受け持ったので、そういう交流は続いた。 で、それから1年、今年1月にその男が「このレポートを見てくれ」と授業後にいきなり持ってきた。見ると障がいに関する謎のレポート。3年生の受験のこの時期にいったい何でこんな大変なことをしているのか…と思ったら、都道府県立高校の推薦入試で、その高校の独自の入試方法で、「自由研究で資料をまとめてきたものを使ってのプレゼンテーション」があるらしく、その資料を添削してくれというのであった。 多少の誤字脱字や表現を直したが、ほとんどその必要がないほどで、さらにその内容が感動的だった。なんていうかこう、「そうそうそのために俺も授業でやったんだよね」と共感できる内容である。 B4サイズ1枚で、研究のまとめも入学の意思も伝えなければいけないせいか多少理論の展開に強引さがあったり、資料の数字も最新かどうか怪しい所があったり、もう「高齢社会」なのに「高齢化社会」って書いてあったり、直しきれなかったところはあるが、全体の内容がとてもよい。というか、自分がかかわった人間がこういうことを書けて、しかもそれを大事な受験の時に使うということに結構感動した。 その研究のきっかけとして、私の選択授業の話が出てくるのだが、私が中学教諭をやめる時や講師で戻ってくる時のことも、紙面の制約上、実際の話より美化されていて、生徒に話したことよりかっこいいことになっている(笑) (ちなみに本当の理由はこれ→ http://plaza.rakuten.co.jp/autism777/diary/200510200000/ ) お時間ある方は前後で1~3もお探しください。 そして受験の結果は見事合格! …とはいかず、推薦入試はまさかの不合格。美談にならないところがこのブログらしい(笑) 怒った彼は、「レポートのコピーをくれ」と頼んでいた私に、「手元にあると腹が立つから、あげます」と、過日私に「これは合格間違いなし!」と太鼓判を押されたこのレポートのカラー原版をそのままくれた(笑) 実は彼は野球部のエースでもあり(しかも地区大会優勝・県ベスト16)、野球も強いその高校は恐ろしくもったいないことをしたと思われるが、内申とか他の要素も大きいだろうからまあしょうがない。 で、一般入試で見事合格! なのだが、倍率の高いその高校はやめて、他の進学校に代えて合格したので、あとから彼に選ばれたM北高校は得をしたなあというくらいまわりから「その未来を嘱望された生徒」なのである。ということでそのレポートをごらんください。(名前は紙面にないけど、受けた学校名は残ってしまった…) 携帯からの方はまた小さくて見られないと思います。ごめんなさい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2013/01/01 09:47:09 PM
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