テーマ:障害児と生きる日常(4431)
カテゴリ:最近のことの日記
それで、病院から遠くない店で、Sの好物のピザを食べたのだが、本人は何もなかったように(たぶん本人は倒れたところまでしか覚えてなくて、気がついたら病院のベッドの上で、眠いから続きを寝ていましたという感じだと思われる)楽しそうに食べているので、このまま自宅に戻るのもかわいそうな気がしてきた。家で昨日まで、しおりを見ながら写真カードを指さしたりしてなんだか珍しく楽しみにしていたのに何もなしでは…と。
もちろん、今日はあまり動かさずに休ませたいという安全策と、電車で2時間かけて遠い自宅に戻るのもかえってよくないかもというのもあり、その日は都心のビジネスホテルに泊まることにした。あわよくば、明日、一部でもみんなと合流したいというねらいもあって、まだこの地に残ることにしたのだ。 調べると、以前東京ドームのそばのこうらくえん遊園地に行くときに泊まったことのある「ドーミーイン水道橋」がタクシーワンメーターくらいの位置にあった。で、さっそくスマホから予約し、安い当日インターネット料金で確保した。ここは大浴場があるのでもっと小さい時のSの宿泊練習として泊まった思い出の場所である。そこへまた、本当はこの地での「新たな思い出はいらなかった」のに泊まることとなった。 正解だったのは、ホテルに午後2時頃についてチェックインした後に、Sが寝ること寝ること。やはり脳の電気信号のショートみたいなもんだろうから疲れるのか、かなりぐっすり寝ていた。これだけでもこの選択で正解だと言えた。 夕方、起きてから風呂に連れて行く。正直、ここでまた倒れたら…と少しナーバスになったが、心配に及ばず気持ちよく入浴。その後、遊園地方面に気持ちが行かないように(さすがに今日は回転系とかやばいだろう)反対方面に歩いていって、居酒屋で食事。この宿では昔泊まった時にSが寝ずに、朝3時から入浴に行ったというもうやけくその経験があったのだが、やはり疲れているのかこの日はよく寝てくれてよかった。 その日のうちに担任の先生と連絡が取れて、その後の様子を報告したり、翌日地元の病院の診察予約を取ったことを伝え、そのために発作時の様子を聞いたり、翌日のお昼の予定を事細かく聞くことができた。 そして、翌日、遠回りになるのを覚悟で、羽田空港に出発! まずは屋上広場で飛行機を見学。Sはあまり興味なさそうだったが、高等部での沖縄修学旅行に向けていつかは飛行機に乗ってもらうつもりでだんだん慣らさないと。そのうちに飛ぶのが不思議になってきたのか少し見ていた。そして、みんなの到着に合わせて、昼ごはんのお店の前で合流。他の子たちもぶっ倒れたSを見て怖くなっている子とかもいたんじゃないかと思っていたので、みんなを安心させられてよかった。昼食後にさっきの飛行機の発着が見える場所でみんなと見学。この旅行中の唯一のクラス写真などに納まり、少しくつろいだ後、みんなとサヨナラして地元へ、そして病院に向かった。 ちなみにこの時に数人の学年女子(もちろん支援学級の子)にやたらと「S君、S君」とかまわれて何度もバイバイをしてもらいごきげんなSを見ておかしかったのだが、倒れて母性本能をくすぐりすぎたのか、吊り橋効果ってやつなのか、その後もこのあたりの女子によるSの奪い合いが日常おこなわれているらしく(笑)、7月は「モテキ」ですと担任に言われた。 さて、病院の主治医は偶然にもてんかんが結構専門。当面の間の抗てんかん剤のデパケンRを飲んで様子を見るとなったのだが、副作用で体温が上がったりはしていたものの、薬がうまく合ったのかその後はほぼ平気。ただ小さな発作なのか、プールの後に眉間にしわを寄せて寝転んでいたとかよくわからないことはあるのだが、最初は、薬があっているかどうかも分からないし、しばらくは再発の恐れもあるため、ある程度の期間安定して状況が落ち着くまでは、家のものが誰もいない状況を学校以外の場面では作らないように…としばらくはヘルパーさんとの活動とかも控える気だったのだが、このまま平気なら8月には短期入所のお泊まりとかも復帰できそうだ。 今回、後日の予約で脳波検査を実施。うまく寝ていくときの脳波を取るのは難しいので3回も予約を取ってあったのだが、薬で眠い時期と重なったのか1回目で大成功。錠剤を呑むようになったので、睡眠導入剤も飲めたのがよかった。最初は頭につける端子を外そうとするので上に乗って手足をおさえた(笑)が、その後は外すのも我慢できて優等生であった。 後半で、寝ている時の音や点滅する光への反応を見る検査もあったのだが、検査技師に手をぱーんと鳴らされて、両親が飛び起きるというハプニングも。暗い部屋になると親の方はすぐに寝てしまうのであった。 後日、その波形を主治医が見たところ、かなりきれいな脳波で、でも少しだけ軽いてんかん波が見つかったとのこと。この感じならたくさん発作が出るようなことも今はないだろうし、これまで通り薬を飲みながら様子を見ようということになった。逆に原因が見つかってよかった気がする。あと、今回の騒ぎの中で、よく考えてみたらいつか出たかもしれない最初の大きな発作が、自分がいる時でなくてよかったなあと思った。目の前で息子が白目をむいているのはたぶんかなりの動揺を誘っただろうし、自分ひとりとかでなく周りがプロばかりの時でよかったと。 ちなみに今回の件を話すと、たいていの年配の人(私の両親も叔母も)は「えっ、口の中に何も突っ込まなくていいの?」と今は気道確保のためにむしろやってはいけないとされていることを絶対にやろうとしていたので、そのあたりもラッキーだったかな。ちなみに通常のてんかん発作であれば、時間を見て5分以内のものならそう心配はいらず、救急要請も10分間続いたらを目安に(通報して10分で救急車、10分後に医者という計算らしいが)と医者に言われて、そんなものなのかと知った。 ということで、今後のこのブログは、自閉症のことに加えて、てんかん発作のことも、啓発したいテーマの一つに加えようと思います。(といいつつ、そう書かないと思うけど) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2013/01/01 10:19:13 PM
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