紹介文
幼稚園児、女子大生、主婦、キャリア・ウーマン、ハイ・ミス…etc.様々な女たちの生態と心理を、「女の友情」を軸にスルドク描いた短篇小説集。著者独特の的確な観察眼、超リアルな描きっぷりはますます快調!ジタバタしながらそれなりに懸命に人生を送っている女たち。その奮闘ぶりには、身につまされたり笑ったり。表題作はじめ10篇を収録。
でも女 (集英社文庫) [ 群ようこ ]
向上心も競争心も全くない、他人と比べて特に秀でるところもなく努力も嫌いで「どひゃどひゃ」(ワタシ、お上品ぶってるわけじゃないけど、これは下品だと思う。せめてきゃはははとか。ほほほー。)と笑うことが好きで、自分では”ごく普通”だと思っている主人公たちの周りに現れる変わった女たち、といった感じでしょうか。
タイトルの「でも女」はごく普通の出自のくせにやけに上から目線な同僚のオザワさんの話。
誰かが「あの人美人」といえば「でも歯並びが悪い」。
レストランに入ればカーテンが汚れてるだのウエイターの顔に品がないだの並べたて、みんなで集まるってことでエスニックに誘えばイヤなら来なきゃいいのに臭いだのまずいだの。
いるいるー。
ワタシの周りにはありがたいことにいないけど、いるよねーいちいち文句付けなきゃだめらしい人。
何が目的なのかしらねー。
ただただ、自分以外の人や物が気に障って仕方ないのかしらねー。
それはそれで可哀そうな人だけど、身近にいたら
こっちの生気吸い取られそうでいやだわ。
あ、最期の「お茶の味」は主人公そのものが困った人でしたね。
学校を出てお嫁に行くのが一番、という両親のもと就職もせずえり好みしてるうちに45になりました、という女が気を利かせて自宅で鍋パーティーをして夫の同僚を紹介してくれたというのにアパートの部屋が小さい、広い実家に暮らしている私にはこんな生活無理!苦労するくらいなら結婚なんかしなくてもいいと言い放つ。
ま、本人がいいならいいんでしょうけど。
毎日家にいるだけ、テレビを見てぼーっとして45歳って・・。
将来親の介護をするつもりらしいけど、経済的に大丈夫だとしてもちゃんと自分の人生歩まなかったらちゃんと死ぬこともできないとおもうのよ。
この主人公、この本に出てくるかかわりになりたくないタイプのナンバー3に入るけど可哀そうっちゃ可哀そうよね。
ワタシ、群さんの本、相性悪いんでしょうかねぇ。
昔は何冊も読んだときにはそう思わなかった‥と思うのだけれど、最近は読んでてイラっとするのよねぇ。
群さんの最近の作品は読んでないけど。