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2022.02.13
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カテゴリ:社会・政治・時事
​ 信仰は持たないと言いながらも、
 年中行事や冠婚葬祭、神社仏閣めぐりなど、
 宗教に触れる機会は、決して少なくない日本人。
 本著は、そんな日本人の宗教との関係を解き明かそうとする一冊。

 序章「世俗社会の宗教」では、現代宗教とは何かを定義し、
 宗教団体や教会を中心とする組織的信仰の衰退と、その枠組を超えた現状を述べ、
 続く、第1章「宗教の分解ー信仰・実践・所属から読み解く」では、
 宗教を信仰・実践・所属の3要素に分解するという本著の基本視座を示します。
 
そして、ここで示した視座に基づきながら、
第2章「仏教の現代的役割ー葬式仏教に何が求められているのか」、
第3章「神社と郷土愛ーパワースポットから地域コミュニティまで」、
第4章「スピリチュアル文化の隆盛ー拡散する宗教情報」、
第5章「世俗社会で作られる宗教ーエリアーデを超えて」で、
各事例について、それぞれに分析を進めていきます。
そして、葬式仏教は信仰なき実践、神社は信仰なき所属、
スピリチュアル文化は所属なき私的信仰と実践として特徴づけると共に、
信仰なき信仰構築という実践について言及します。

さらに、終章「信仰なき社会のゆくえ」では、
マーケットという観点から、次のように述べます。

  戦後の新宗教の急成長をマーケットという観点から見れば、
  伝統宗教が病貧争の解消という需要を引き受けられず、代わりに、
  救済のための教えと方法を示した新宗教がその受け皿になったと理解できる。(p.194)

しかし、宗教組織が衰退した現在、
次のような状況が生まれていると言います。

  現在マーケットを主導するのは教団ではなく、消費者だという。
  そして重要なのは、消費者が優位になったことで、
  宗教組織以外にも、様々なアクターが
  スピリチュアル・マーケットに参入することになったことである。(p.194)

そして本文最終部で、
伝統宗教そのものに信仰なき宗教としての性格が強い日本は、
宗教が商品として世俗環境に溶け込みやすいのだと、著者は述べます。
また、多くの日本人にとって、宗教は、それなりに特別な情緒を得たり、
気分転換するための清涼剤のようなものだとも。
まさに、現在の「宗教と日本人」について、的確に指摘した言葉だと感じました。





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Last updated  2022.02.13 12:06:55
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