京都へ旅行に行ってきました。
4月6日から京都へ家族で旅行へ行ってきました。旅行らしい旅行は子供ができてからは初めてだったので、子供は着くまでの新幹線にはびっくりしてました。まず京都に着く手前のアサヒビール大山崎山荘美術館に立ち寄りました。ここの山荘は大正時代に木造でチューダー様式をもとに建てられました。その後美術館としての活用を提案され建築家安藤忠雄氏が山荘の修復、新館の設計をしました。新館は円柱形のギャラリーで半地下になっており、円柱上部は植栽が施されていました。もう少し広いギャラリーかなって思ってましたが意外とこじんまりとしていました。さすがに子供も静かにして恐る恐るグルグル円形状に無駄に廻っていました。その後京都に行き長年念願だった都ホテル佳水園に宿泊できました。ここは、いわずと知れた村野藤吾氏の作品です。本館1階から入って場所は7階なのに地面があるんです。とても不思議な感覚ですが少し歩くと数奇屋風の建築が現れます。数奇屋といってもジャンルの括りからはみ出してしまう村野調のテイストが溢れています。エントランスから宿泊室までの中庭をぐるりと周回する廊下は目線を分散させて日本的な空間をつくりながら入って行きます。庭の滝等を全部見せないようにしているため軒の高さは低く、屋根をいくつにも分割し重ね合わせることで、大きな建築をまるで小さな建築の集合群のように見せているのが、巧妙なテクニックと言えます。私が設計をしていると女将と仲居さんに言うと、その夜こっそり二階の宴会場も見せてくれて村野藤吾氏のことを延々コーヒーを出してくれて話してくれました。空間がもつ独特の雰囲気が心を落ち着かせ、ワクワクさせる感覚があります。これが建築がもつべき本来の力で、その中で働いている人が実感していることに納得しました。長くなりましたが、ここまで読んでくださってありがとうございます。翌日本願寺の高松伸氏が監修し鹿島建設が設計した参拝接待所に行きました。行ったのですが外観だけで中には入れませんでしたぁ。ここの作品も安藤氏と同様ボリュームを抑えて古い建物に敬意をはらうために地下にある建築です。ただ違うところは余りにも本願寺の存在感が大きすぎるのと繊細なので、ここは線が太いというか、建築と比べると見劣りしてしまうように感じました。なので悔しいから本願寺の屋根の上に登って命がけで瓦の写真を撮ってきました。びっくりしたのは軒先瓦にも一つ一つ本願寺のネームがあったことです。(本当は屋根には登ってなくてサンプル屋根の写真で~す。ごめんなさい)その後行きたかった龍安寺の枯山水をぼ~っと見て時間を贅沢に過ごしていると、子供が「お父さんつまらない」って駄々をこね始めたのでさぁ大変。少し予定を変更して人力車に三人で乗りました。でもお兄さんに昔ながらの路地や街並みを重点的に案内してくださいねって我が儘言って一時間祇園界隈を散策しました。これで子供の機嫌がなおったので一安心。その間に大徳寺の庭とか見ていたら今度は家内が疲れたって駄々をこね始めたので嵐山の時雨殿の美術館に行きました。ここは嵯峨野にある小倉百人一首殿堂の時雨殿という竹中工務店設計ですがハードよりソフトに優れたところで家内は勿論子供がハイテクゲーム感覚で遊べるところなんです。触れて、遊ぶ、体験型のエンターテインメント施設で足元の画面に、百人一首の取り札(百首全部ではないです)が表示されて、時雨殿ナビが読み札を読むので、取り札を探して踏んだり・・・これが意外と難し~い!。その後別室で大画面の屏風からでてきた清少納言や藤原定家たちと百人一首対決をするゲームをしました。これには家内と子供もムキになっていました。なんとか怪我人も不機嫌人も出さずに楽しかった京都も桜とともにお別れです。また京都に行けるよう仕事を頑張らなきゃぁ。・・・長文最後まで読んでくださりありがとうございました。