木造加工を手作りで作る大工の技 愛媛県新居浜市
先日何軒か仕事を依頼している棟梁の加工場へ行った時のことです。面白い屋根の下地の隅木という木が反って組み上げている状態だったので「棟梁これ面白いねぇ、何処に使うの?この反り大変だったでしょ?」とか色々質問しました。棟梁曰く、旧東予市にある某寺院屋外トイレの屋根だそうです。梁まで鉄筋コンクリート なので屋根のみを木造で加工しているとのことです。見ての通り屋根は反っています。 内部は天井が無いため中から小屋組みがよく分ります。屋根は6寸勾配の垂木の流れ長さが4mで中を4寸反らせているそうです。小屋組みの束柱は全て木栓で止て四方の長い隅木はCADと棟梁の長年の経験で定規を作って加工しました。苦労した点は内部が化粧なので垂木を反らすのに苦労したそうですが瓦も上手く納まり大変やりがいのある物件だったそうです。その証拠に笑顔で長時間説明してくれました。こういう昔ながらのやり方ができるので私はこの棟梁を大事にしているのですが、意見も違うところは最良の答えが出るまで施工図等検討しながら進めていってます。私みたいな妥協もしない若輩者の意見も汲み取ってくれるのでクライアントのうけもいいみたいです。