春日逝く------------!!
ひとつの区切りで、新たな出発になる今回。
ただ、有功がこのことをきっかけに自分の居場所や、すべきことを見つけた。
これが一番大きな変化だったのではないかなあと。
ついに赤面疱瘡が大奥まで!!
お楽が発症したという事で、自ら看病を申し出る有功。
そんな有功を必死で止める玉栄。
だが、有功は、要らぬ存在になった自分が必要とされることが嬉しいというのだ。
「あなた様は、やはり有功様や。
昔とちっとも変わってはらへん」
玉栄もそれで納得したようで。
そして、部屋子は相次いで身まかり、お楽もまたもう起き上がることすら出来なくなってしまう。
しきりに「痛い」とだけ口にし、何も食べられない状態に。
有功はまるで仏のような人よなぁ。
女の八島ですら、うつらないと分かっていても有功に触れることを拒む始末なのに。
お楽のためにかいがいしく看病し、春日局もそんな有功とお楽の会話を聞いて色々考えたよう。
そこで食事を運んで来た有功に、お楽のために柿を出してはどうかと提案したのだ。
それを一口食べたお楽は、こんなに美味しいものは初めてだと、感激したように言う。
それにほっとしたような顔を見せた有功。
「有功様、どうしてこんなに、おいらによくしてくださるんで?」
お楽は千代姫の父。
大事にされて当然だという有功。
だが、有功には自分は憎い恋敵のはずではないのか?
何故ここまで優しく出来るのか?
身体を悪くしてこっち、誰も自分の事など見向きもしなかったのに・・・。
涙を浮かべるお楽。
「最後にもう一度だけ、千代姫様ほっぺに触りたかった・・・!!」
それがお楽の最後の願い。
それを叶えようと声をかける有功。
だが・・・千代姫を連れてくる間もなく、お楽は短い生涯を閉じるのだった・・・。
あぁぁ。
お楽よ。
思えば不憫な生涯であったなぁ。
窪田さんはこちらでも本当最後は悲しい結末で・・・お疲れ様でしたと。
澤村を初め、男衆が何か自分に手伝えることをと有功に申し出るのだが・・・一歩遅かったよう。
「ご立派な最後であった」
そして、お楽が亡くなった話を聞き、手厚く葬ってやれと言う家光。
どうやら家光は春日の容態の方が気になるよう。
春日は薬断ちをやめたはず。
なのに何故よくならないのか?
すると、看病の最中、有功は春日の布団の下に隠されていた薬を発見してしまう。
薬を飲んだとて、よくはならない。
だから薬断ちの決意は守られねばならぬと、固い決意を見せる春日。
そんな春日の決意を汲んだ有功。
「何の事でございましょう」
そう言って、何も見てはいないと薬を布団の下に隠す有功。
すると、春日は過去話を始めたのだ。
春日の父は明智光秀の重臣だった。
覚えている父の姿は曝し物になった貼り付け台の上にいた姿。
謀反人の娘となり、秀吉の手の者に追われる身。
山中を歩き廻り、それでも惨めに泣き出す姉に、泣けば余計に腹が減るといってのけるような子供らしくない子供だったという春日。
「私はいまだに忘れられぬのかもしれませぬ。
腹をすかせ、傷だらけの足で山中を逃げまわったこと。
今でも夢に見るのです」
必死に訴える春日を休ませ、今日はここまででという有功。
一方、春日が心配で仕方がない家光。
そんな家光が不思議だという玉栄。
だが、春日がいなければ家光は家督争いに負けて亡くなっていただろう。
そうなれば、自分も生まれてはこなかった・・・。
「わしがここに生まれてきた意味がどこかにあるというのなら、今は確かめてみたいのじゃ。
そして、わしに果たすべき役割があるのなら、それを果たしたい。
今は そう思うておるのじゃ」
そんな風に言う家光を、自分は凄い人と褥を共にしているのではないかと言い出す玉栄。
・・・このふたり、なんだかんだとうまが合ってるんだろうなぁ。
そして、玉栄は家光の事を同士だとか仲間的に思ったのかもしれないなぁとか。
一方、稲葉家ではついに正則が赤面疱瘡で亡くなる事に・・・。
そして、・・・なんと雪は娘の野乃を男として育てることにしたのだ。
男子はますます減る一方。
焦る6人衆に家光は、この国が滅びるならそれもいいと言い出したのだ。
「この国の最後の一人が死に絶えるその日まで、
この国の行く末を見守るのが我らの役目だと思えばよい」
その言葉に、松平はついに口にする。
「今かも知れぬ。
今こそだ」
誰もがこの女将軍誕生を待ち望み、この事態を収拾し、導いてくれることを願う。
春日は、自分への報告として、大奥の覚書を書いている村瀬に、「没日録」という大奥の日記をこれからも書いておけと命じる。
村瀬にこの大奥の行く末を最後まで見守って欲しいと。
・・・原作ではこの村瀬も、そして「没日録」も後に大きな役割を果たす形になるんだよね。
そういう伏線は流石だなぁと。
そして春日は有功に告げる。
「私を恨んだに違いない。
そうだろう。
将軍家が栄えれば、戦がなくなるのです。
戦がなくなりさえすれば、誰も泣くことのない平和な世の中になるのです。
全ては、平和な、戦のない・・・そのために-------!!」
それが春日の想い、願い。
自分が逃げ回ったあの過去があったから・・・。
彼女の忠義は全てここにあったわけで。
貫き通した信念。
春日は最後までぶれなかったんだ。
そしてそんな春日を、最初は確かに恨みもした。
「私は苦しみを知りました。
今の私は病に、貧しさに苦しむ人々の心が分かります。
自分を助けるような気持ちで、寄り添うことができます。
もしかすると、これこそが私の求めていた道であったのかもしれぬと思うと、
春日局様に感謝したい心地さえするのです」
その言葉に春日は己の想いを託す者を見つけたか、必死に有功に縋り、願う。
「有功殿。
この大奥を頼みます。
あなたこそ、それにふさわしい。
どうか、どうか--------!!」
春日の最後の願い。
それを微笑んで了承する有功。
「もとより承知しております。
命果てるまで大奥で、上様にお使えいたす所存」
その夜。
春日の枕元には家光と正勝の姿が。
大奥へ、母が家光の乳母になると決めた日、正勝・千熊もまた母についていくと決めたのだ。
もう二度と母と呼ぶことを許されないといわれても、母と共に、母の役に立ちたかった正勝。
そして母は心を鬼にして、愛しいわが子をその腕に抱き、泣いた。
あれが春日の息子に対する別れだったのだろう。
母の想いを汲んで、ここまでやってきて、家光の影武者までやってのけた正勝。
春日のうわごとで早く六人衆の元へ参れといわれ、それに答える正勝。
目を覚ました春日は、心配そうに自分を見下ろす家光に告げる。
「上様、時が、参りました。
お別れの、時が」
それを許さぬという家光。
春日は涙を流し、このまま-------と、静かに息を引き取るのだった・・・。
春日の名を何度も呼ぶ家光。
多部ちゃんの演技に涙だった。
そこで涙を耐える正勝がいじらしかった。
でも、これでようやく「母」と呼べるのだろう。
正勝も何かひとつしがらみを乗り越えたのだ。
翌日、大奥に仕える男子たち全員に、なにかしら役目を与えた有功。
共に家光に御仕えするために!!
有功もまた新たな道を進む。
これが有功の出した答え。
そして、大名達を呼び寄せた家光は、ついに女子の格好のまま皆の前に姿を現したのだ。
そこには家督を継いだ男装する女子たちも多々紛れていた。
松平は上様からの言葉があると、心して聞けと皆を諌める。
「よう聞け」
そう言って、家光は10年前に父・家光は亡くなったと明かしたのだ!!
これは男子が増え、家督を継ぐようになる世が来るための仮の処置。
そして、自分は家光の名を名乗ると宣言。
表向きの事は六部衆たちがおる故、何も心配なく政は進められるだろう。
「わしは この徳川の世を永久につなげるために生まれてきた、将軍という名の人柱である。
万が一、このまま男子が減り続け、この世が滅ぶというのなら、わしも共に滅びるまでのこと。
誰か、わしが女将軍となることに異存があるかえ?」
誰も異を唱える者はいなかった。
凛とした姿には貫禄すらあった。
そして力強い言葉。
多部ちゃん美しかった。
ここに、史上初の女将軍、徳川家光公の誕生-----------!!
大奥の、そして徳川幕府の新たなあり方。
くしくも春日が亡くなってからその安泰が訪れる形になったわけで。
だが、きっと春日はそのことも分かっていたのだろう。
だから延命を望まなかったのやもしれない。
流石の演技で、最後まで見せてくれた麻生さん。
お疲れ様でした。
時代が変わった。
それを思わせる回だった。
いい流れで最後に向かっているなぁと。
後2回。
二人の想いはどこへ向かうのか。
世継ぎ問題は?
最後まで見守りたい。
◆キャスト
有功(ありこと)...堺雅人
家光・千恵...多部未華子
玉栄...田中聖(KAT-TUN)
稲葉正勝...平山浩行
捨蔵…窪田正孝
雪...南沢奈央
松平信綱...段田安則
澤村伝右衛門...内藤剛志
春日局...麻生祐未
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