テーマ:Jazz(1977)
カテゴリ:ジャズ
マクリーンによるBN初リーダー・セッション
ジャッキー・マクリーン(Jackie McLean)は、1931年生まれで2016年没のアルト・サクソフォン奏者。モダン・ジャズの世界では知らぬ人はいない有名サックス奏者である。そんな彼の作品の中で、これぞいちばんの代表作というわけではないにせよ、聴き手が愛着を寄せる盤の一つが、この『ジャッキーズ・バッグ(Jackie’s Bag)』と言えるのではないだろうか。 レコーディングがなされたのは、1959~1960年にかけてのこと。異なる2回のセッション(同じメンバーは、リーダーのマクリーンを別にすれば、ベースのポール・チェンバースのみ)をA面とB面に配したという具合である(なお、CDでの追加曲は、LPでのB面のメンバーによる)。 1.「クァドラングル(クアドラングル)」に代表されるような、LPのA面(1.~3.)のたたみかけるような“これぞモダン・ジャズ”といった演奏は、本盤の重要な魅力である。マクリーン自身の演奏も実に冴えている。とはいえ、LPではB面に当たる4.「アポイントメント・イン・ガーナ」以降のもう一つの“違った空気感”がさらにこの盤の魅力ではないかと思う。端的に言えば、ティナ・ブルックス(テナー・サックス)の参加の影響が大きい。とりわけ、個人的には、上述の4.と6.「ジャワ島」が特にお勧めだが、CD化で追加された3曲も含めて、このセッションの楽曲の演奏は特にどれもが素晴らしい。 そのようなわけで、マクリーン盤ではあるのだけれど、後半のティナ・ブルックスを聴くための盤としても、存在価値が大きいと言えるように思う。ちなみに、アルバム表題(“ジャッキーつまりはマクリーンのカバン”)は、そのままジャケット・イメージに表されていて、書類を入れて紐を巻いて閉じる形のバッグのイメージである。何だかいろんな楽曲の演奏を詰め込んでカバンに入れたかのような印象を与えるのだけれども、もっと仰々しく扱ってもよかったのではと思うほど、収録曲の演奏のレベルが高い。そんな盤と言っていいように思う。 [収録曲] 1. Quadrangle 2. Blues Inn 3. Fidel 4. Appointment in Ghana 5. A Ballad for Doll 6. Isle of Java ~以下、CD追加曲~ 7. Street Singer 8. Melonae's Dance 9. Medina [パーソネル、録音] 1.~3.: Jackie McLean (as) Donald Byrd (tp) Sonny Clark (p: 1.を除く) Paul Chambers (b) Philly Joe Jones (ds) 1959年1月18日録音。 4.~9.: Jackie McLean (as) Tina Brooks (ts) Blue Mitchell (tp) Kenny Drew (p) Paul Chambers (b) Art Taylor (ds) 1960年9月1日録音。 ジャッキーズ・バッグ/東芝EMI 【中古】 【輸入盤CD】Jackie McLean / Jackie's Bag 【K2016/8/26発売】(ジャッキー・マクリーン) 下記のランキングサイトに参加しています。 お時間の許す方は、バナーをクリックして応援いただけると嬉しいです! ↓ ↓ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2022年08月09日 05時57分56秒
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