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まみ夜

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2007/11/27
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カテゴリ:◇読-ドクカン-



クジラのソラ(04)

富士見ファンタジア文庫
著者: 瀬尾つかさ
出版社: 富士見書房
サイズ: 文庫
ページ数: 373p
発行年月: 2007年11月
ISBN:9784829119785
本体価格 660円 (税込 693 円)


ご注意:
この日記には、上記の本の内容が一部記載されています。未読の方、ストーリー・結末などをお知りになりたくない方は、お読みにならないコトをお勧めします。


クジラのソラ01クジラのソラ02クジラのソラ03に続く、四冊目で完結。

ゲームが全ての世界をブチ壊す先陣を切ったのは、様々な才能を持った天才少年少女ではなく、平凡な雫だった。
才能が、制約を束縛を受け、自由への渇望を羨むだけなのに対して、「私はこうしたいんだ!」と叫んだのは、これといった才能に恵まれていない少女であり、「仲良くすればいい」と言えた少女はアウトシンガーですらなかった。

高い壁を越えるための手法は、それほど多くない。
だが、それを手にしていても行使しなければ、一部を手にしていても集めなければ、壁は崩せない。
そのためのエネルギー源が「意志」なのだろう。
そしてそれが、大量のアウトシンガーを生んだ理由なのかもしれない。

象徴的な二つのゲーム。
兄との戦いは、「勝利よりジャベリンを受け止める」という「こうしたい」の表明。
兄だけあって、「こうしたい」への強さは、妹以上で、それを妹に示した。
冬湖との戦いは、「迷いのある決別」と「絶対に失わない」という意志の強さの差。
「こうしたい」と言うコトに迷いのなくなった雫が、冬湖に勝てないわけがない。

ゼイに迎え入れられた人は、どこへ行くのだろうか?
「仲良く」なったのは、一時で、懲りずに内輪モメ

余韻も含め、全四巻の素晴らしい物語だった。
作者に、編集者に拍手を送りたい。

・本作品面白度:◎
・次回作期待度:◎
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この本を片手に、クリスマスは赤と緑の5L缶ビールはいかがですか?





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最終更新日  2007/11/27 10:57:04 PM
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