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カテゴリ:心理学
レジリエンスというのは、嫌なこと、辛いこと、悲しいことなどを跳ね返す力のこと。
メンタル的にやられてから対処するのではなく、普段からレジリエンスを鍛えてストレス耐性を強くしようという本です。 ●ストレス しかしストレスは必ずしも悪いわけではない。 過度のストレス心身に支障をきたすが、ある程度のストレスがあってこそ人生に張り合いが出るし楽しみや成長も生まれる。 ●レジリエンスを弱めてしまう7つの考え方 ・否定的側面の拡大 人の悪いところばかり見てそれが大きくなってしまう。 人間関係を向上するためにはその人の「強み」を5つ見つけられるようにする。 ・二分化思考 ・「当然」「べき」「ねばならない」思考 この思考が強いほど、意に反することが多くなりマイナス感情が生まれやすい。 当然、当たり前の対義語は「感謝」。 感謝の気持ちを持つことでマイナス感情の改善が期待できる。 ・過剰な一般化 ・結論の飛躍 ポジティブ感情が強すぎて根拠が薄く結論が飛躍してしまっている人。 その期待が外れた時に落ち込んだりマイナス感情になりやすい。 ・劣等比較 ・他者評価の全面的受け入れ 他者の評価というのは的を得ていることも多いが、時に物事の一面しか見ていなかったり、 人によって見方が違うためそのアドバイスを聞き入れたとしても状況が悪くなることもある。 時に聞き流すということも必要である。 ●最善主義という考え方 「完璧主義」ではなく「最善主義」 完璧主義は、うまくいかなかったときにマイナス感情に陥りやすいだけでなく、 完璧になるまで実行に移そうとしないので、私たちを萎縮させチャレンジするのを諦めさせてしまう。 最善主義は、「様々な制約のある不公平で理不尽な現実を素直に受け入れ、そんな状況の中でベストを尽くそう」という考え方。 「常に高みを目指して完成度の高いものを作り上げる」という完璧主義の考え方を残しつつも現実に即しているから、 現実への不満を軽減したり失敗に対する恐怖を取り除いてくれる。 ●マルチタスクは脳を破壊する 「心ここにあらず」という状態。 例えば会議をしていても内職していたり、スマホをいじりながら、おしゃべりしながら勉強している状態。 しかし、脳はもともと複数の課題に集中することができないようになっている。 同時にやっているように思っても、高速でタスクを切り替えているだけ。 マルチタスクは余計に時間がかかってしまうし、ミスも増えてしまう。 しかも、マルチタスクを長く続けると脳の認知機能が低下する。 もともと1つのことにしか取り組めない脳は常にいっぱいいっぱいの状態を強いられることになり、 ストレスホルモンの一種であるコルチゾールの値が高くなる。 これにより免疫力が低下して、脳の海馬を萎縮させ記憶力低下をもたらす。 ●セルフコントロールに関する処方 ・マインドフルネスの実践 グーグル、アップル、フェイスブックなどの有名企業も取り入れている思考法。 「ながら行為」を排除して今自分が行なっていることに集中している状態を「マインドフルネス状態」という。 自分を客観視して、自分が今感じている感情を認識する。 ・主体者意識を持つ 被害者意識を持つ人は他人や環境のせいにしがちである。 最初から環境のせいにして諦めてしまったりすることもある。 主体者意識は良い結果も悪い結果も自分の責任になる。 悪い結果も受け止めて改善の努力をし、肯定的な言動を続けることで周囲の人にも良い影響を与えることができる。 ・マイナス感情をポジティブ行動のエネルギーに変える ・意味づけをしたり、結果の構成要素に仕掛けを講じることで、「実りある単調」に耐える 結果を出すには日々の積み重ねが必要だが、毎日の作業は単調になる。 勉強であれば単元ごとに小テストを挟むなどして単調な毎日の中にも仕掛けを講じる。 ・困った時にサポートを求め、お互いに頼り頼られる関係 自分のメンタルを強くしてセルフコントロールを強めることがまず大事。 私は以前、精神不調で休職していたこともありますが困ったときにサポートを求められなかったり、 他人や環境のせいにしていたと思います。 もちろんブラックな職場ではいくらセルフコントロールを高める努力をしていても、 どうにもならない場合もあるかと思いますが、多くの人はこの考え方を身につければメンタル不調を予防できるのではと思います。 レジリエンス入門 ──折れない心のつくり方【電子書籍】[ 内田和俊 ] お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2021年08月12日 09時16分42秒
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