カテゴリ:散文・つれづれ
昨夜は ダンナが飲みに行きたい気分だというので
Barをハシゴした。 川沿いの遊歩道を 山の手の方に散歩がてら のんびりと歩いた。 晩ご飯をうちで食べたあとだったので もう空は半分闇が降りていて 遊歩道の両脇に生い茂る木々の間を 小さいコウモリが まるで蝶のようにパタパタ飛んでいた。 住宅街に コウモリなんて!と 越してきた時は 随分驚いたが 1年もすると もう慣れてしまった。 それだけ 彼等が住みやすい所なのだろう。 私たちが暮している 海側の地域は 社宅や古いマンションなどが立ち並んでいるが 山の手に上っていくと 徐々に高級住宅地になる。 洒落たカフェや セレクトショップが並び スーパーの野菜は 1.5倍の値段になる。 目指すBarは 駅のすぐ目の前にあった。 行きつけのBarのマスターもよく通っている、お薦めの店で とびきりの腕を持つバーテンダーがいるということだったが あいにくこの日は 翌日のバーテンダーコンテスト出場の為不在だった。 この日いたアルバイトのバーテンさんは まだロングカクテルしか作れない、とのことだったので 仕方なく スプモーニを1杯だけ頼むことにした。 『お待たせしました』と出てきたグラスには 綺麗な模様が刻まれており 一目で高価なものとわかった。 喉が乾いていたので 早く飲み終えてしまい グラスの中には 大きな透明な氷が残った。 カラカラカラン、と氷をまわすと グラスの中から 透明な音が響いてくる。 高価なグラスは 響きが違う。 いつもは こんないいグラスの出てくる店では飲まないので この音がすっかり気に入ってしまい 暫くカラカラカランと 氷を遊ばせて楽しんだ。 不思議な音だった。 何処か 懐かしいような 何故か 包まれるような 何処かに 誘(いざな)われるような 何か思い出したくても どうしても 思い出せないような・・・。 何処か 遠い日々の向こうで 確かに 聴いたことのある音----- どこだっただろう? 誰だっただろう? 記憶の中を ただぼんやりと 漂いながら・・・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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