Eddie Van Halen, Forever!!
私にとっての永遠のギターヒーロー、エドワード・ヴァン・ヘイレンが亡くなって1年が経ちました。命日は2020年10月6日ですが、私がこのニュースを知ったのは日本時間で7日の早朝。ちょうどその日は人間ドックだったのですが、帰宅後寒気がしてきて、夕方から発熱してしまったのです。コロナかと思い医者に駆け込みましたがそれは否定されました。原因不明の発熱...たぶんショックだったのだと思います。しかし1年はあっという間に過ぎてしまいました。早い!時が経つのは本当に早いです。庭のバラが開花しました。今更ながらに思うことは、素晴らしいテクニックをもつギタリストは多々存在するけれど、エディが持つ存在感は独特。ギターを聴くだけで、エディと分かるのが凄いし、恐るべきはソロよりもそのバッキングの切れ味とタイム感です。唯一無比。そしてそして、個人的にはこれが一番大事だと思うのですが、「かっこいい」ということ。ギターをプレイする姿、奏でられる音、ギタリストとしての全てがかっこいい。。こんな人はもう一生現れないと思うのです。1周忌。あらためてエディのプレイに心酔しながら追悼します。Hurryの愛する100枚、今日はVAN HALENを2枚。【26枚目】VAN HALEN / FAIR WARNING (1981)中学生で5150を聴いて、高校生になってOU812がリリース。VAN HALENにはまった私が彼らの過去のマテリアルに遡って聴き始めようと、まず最初に購入したのがこのアルバムでした。なぜ分かりやすい1984とか、1stに手を出さなかったのか?今となっては覚えていませんが、たしか地元のレコード店でたまたま売られていたという程度だったと思います。そしておそらくこの狂気なジャケットに魅かれたのかも。そして自宅のステレオで初めて聴いたデイブ期のVHは、滅茶苦茶なカッコよさで私をノックアウト。オープニングMEAN STREETでいきなり訳の分からないエディの凄まじいギター!そこから続く曲たちはみなちょっとポップだけど何だか陰鬱さと狂気を引き摺っていていて、そしてヘヴィ。〆となる#8 SUNDAY AFTERNOON IN THE PARK, #9 ONE FOOT OUT THE DOORではまた重低音の効いたギターともKeyともつかないようなエレクトロサウンドで終わります。後で知ったことは、この2曲はギターではなくエディのキーボードをマーシャルアンプで歪ませて鳴らしているという。中盤を飾る隠れた名曲群も”噛めば噛むほど味が出る”秀逸さ。#3 SINNER'S SWING, #4 HEAR ABOUT IT LATER, #5 UNCHAINED, #7 SO THIS IS LOVE...全てが素晴らしい!個人的にはデイブ期で一番好きなアルバムです。【27枚目】VAN HALEN / FOR UNLAWFUL CARNAL KNOWLEDGE (1991)1991年。ちょうど20歳を迎えようとしたかしないかのタイミングでリリースされた待望のニューアルバムに狂喜乱舞したことを覚えています。大好きなバンドの新譜を手にした時のワクワク感は何にも換え難い喜びです。このアルバムリリースを知ったのは発売の少し前、深夜のFMラジオ番組、オープニングでいきなり何の予告もなく流されたスピードナンバーに、これは間違いなくVHの新曲だとスピーカーに噛り付くように耳を欹てたことを思い出します。その曲は#2 JUDGEMENT DAYでした。VHの曲としてはクセのない"素直"なストレートナンバーの最右翼だと思います。他に思い起こすことはNHKで放送されたグラミー賞、VHのライブパフォーマンスが#1 POUNDCAKEでした。エディはこのアルバムから機材を一新し、ギターをMUSICMAN、アンプをPEAVYのシグネイチャーモデルにしました。OU812ツアーの来日はまだ高校生でお金もなかったから見ていませんし、とにかくVHのライブパフォーマンスをテレビで見られることが貴重でした。やっぱり機材が変わってエディのギターサウンドも変化したと思いましたね。ストライプのないテレともレスポールともつかない不思議な形のギターでした。POUNDCAKEでは電動ドリルをピックアップに近づけてギュイーンと鳴らすトリッキープレイを披露していました。このアルバムではとうとう来日をせず残念に思っていましたが、次の"バランス"ツアーで1996年に来日。代々木で初めて、ついに憧れのVHを生で見ることができました。客電が落ち、始まった1曲目は#9 RIGHT NOW。エディのギターよりもピアノがフィーチャーされた、どちらかといえば聴かせるタイプの曲でしたが、そのピアノのイントロに合わせてグワーッと回転する照明の美しさと、まるで軍人のような短髪にひげをはやしたエディ。これが生でみた最初のエディです。当然違和感があります。そして曲は中盤のブレイクへと差し掛かり、エディのギターソロ。この時の地響きのような大歓声を一生忘れることはないでしょう。世界一のギタープレイを体感した瞬間でした。短髪にヒゲでもエディはエディに変わりありませんでした。みんながエディを待っていた!そう感じたあの一瞬を忘れることはないでしょう。サミー期のVHはどのアルバムもハイクオリティで聴きごたえがありますが、エディが亡くなってからアルバムを聴きまくって、当時は比較的地味に感じていたこのF/U/C/Kアルバムが一番トータルバランスのとれた作品なのではと思うようになりました。他にも#4 RUNAROUND, #8 THE DREAM IS OVER, #11 TOP OF THE WORLDといかにもメジャーバンドらしいキャッチーな佳曲を多数そろえています。