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2007年06月14日
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ご報告

くずもちの件ですが、私の少々勉強不足だったようです。ちょっと怒り気味?!に書いてしまったので補足したいな~と思いました。

私たち関東の人がよく知るくずもちは葛餅ではなく、久寿餅。江戸後期に江戸発祥で庶民のおやつとして親しまれてきたんだそうです。だから東京以外の場所では、くずもちはあまり知られていないようです。「くず餅」という名前から、「葛」を使っているのだろうと思っている人はとても多いようですが(私もその一人)、江戸発祥のものの原料は小麦粉の澱粉。しかも仕込みから店頭に並ぶまで優に2年はかかる発酵食品だそうなのです。たしかに仙太郎さんのように本当に葛で作る葛餅も存在するわけですが、葛を使わずに小麦粉でごまかしているわけではなく、東京でいうくずもちというのは小麦粉で作るのが正しいというか主流のものだということが分かりました。そして東京でいう久寿餅はとっても手がかかっているものだということが分かりました。
嫌な書き方をしてしまいごめんなさい~。

江戸でのくずもちの歴史ですが、

言い伝えによると、天保(1830~1840年)の頃、偶然雨に濡れてしまった小麦粉を樽に入れて忘れていた「久兵衛」という江戸の人が、翌年の飢饉の際にその小麦を思い出し、蒸して食べてみたのが始まりという。この「久兵衛」さんの「久」の一文字と無病長寿を祈願して「久寿餅」と呼ばれるようになったのだとか……。
 1年も小麦粉を放置する・・・なんていうくだりからわかるように、「くず餅」はかなりの時間を要して作られる発酵食品なのです。


また亀戸天神近くの有名な船橋屋さんのHPにはこんなことが書いてありました。


東京の下町情緒が色濃く残る江東区亀戸三丁目、亀戸天神のすぐ側に「船橋屋」があります。江戸は文化二年(1805年)、十一代将軍徳川家斉の頃、船橋屋は創業いたしました。初代勘助の出身地は下総国(千葉県北部)の船橋。当時ここは良質の小麦の産地でありました。
勘助は、亀戸の天神様が梅や藤の季節に、参拝客でにぎわうのを見て上京し、湯で練った小麦澱粉をせいろうで蒸し、黒蜜ときな粉をかけた餅を作り上げました。それがまたたく間に、参拝客の垂涎の的となり、いつしか「くず餅」と名づけられ、江戸名物の一つに数えられる程の評判をとりました。
船橋屋のくず餅は製造に約1年、しかし賞味期限はなんと2日間。
ぜひ一度、このこだわりをご賞味ください。



そして作るのも大変  

 小麦粉は大きく分けると、澱粉と蛋白質(グルテン)の二つの要素から成り立っています。くずもちにはそのうちの澱粉だけが必要であり、もう一方の蛋白質は不要となる。なんだか贅沢・・・と思いきや、実は「麩」の原料となるのが小麦のグルテンであり、焼麩屋ではこのグルテンだけを抽出し、澱粉は無用の産物となる。そこで、世の中よくしたもので、澱粉を焼麩屋から引き取ってくるところから、「くず餅」作りはスタートするのです。さすがエコロジー都市と呼ばれた江戸生まれの食べ物。無駄なことは決してしていないのです。素敵!
 そして、とにかく長く長~く澱粉を寝かせ、発酵させることで独特なモチモチした食感を作り出す。その発酵期間は1年半~2年も要するのです。

 関西の人は(関東の人も)くずもちって言ったら、葛粉を練って蒸かしたものだと思っていたり、東京で見るくずもちを見たことがないという方もいるようです。久寿餅はやはり江戸のものなんですね。

夫が仙太郎さんの葛餅に対抗して、江戸の?!久寿餅を買ってきてくれました。亀戸の船橋屋さんのものです。

P6200021.JPG   

もち・黒蜜・きなこの三位一体の味が江戸庶民に大変うけたとのこと。うんうん、分かる分かる。

色々知って江戸の久寿餅もとってもありがたくいただくことができるようになった気がします。うれしいです。

でも“くずもち”と入力して変換すると“葛餅”と出てきてしまいます。これは混乱の元だ~。


 





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Last updated  2007年06月21日 11時26分04秒
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