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カテゴリ:あ行の宝石
オブシディアン・キャッツアイ 3.16ct、アメリカ産、15.4×7.7×4.7mm OBSIDIAN オブシディアン 和名:黒曜石 硬度:5.0~5.5 分類:珪酸ガラス質/火山ガラス質の岩石 晶系:非昌質 化学組成:主に珪酸と酸化アルミニウム 岩石なので産地などで大きく変化 劈開:なし 比重:2.35 屈折率:1.480~1.510 副屈折率:なし 分散度:0.010 蛍光:なし 条痕:薄い黄色~白 主な色:黒・褐色・灰色、まれに赤、白 多色性:なし オブシディアンは火山の多い地域から採れる、天然のガラスからできる岩石。 火山性の溶岩が冷えるときの速さが結晶化できないほど速い場合にできる そのため非昌質で劈開がなく断口は貝殻状になる この割れた断面が極めて鋭利になるために古代では矢じりや刃物として利用されており、宝石に詳しくない人でも名前だけは小学校の教科書で見たことでしょう またこういった刃物などのほかにも古代エジプトではスカラベをかたどったものや、印章として利用したほか、古代メソポタミアの遺跡からもオブシディアンで作られた様々な道具も見つかっている このオブシディアンは含むインクルージョンで大きく姿を変えるのも特徴でしょう 気泡や結晶(晶子と呼ぶ)を含むと「スノーフレーク・オブシディアン」のような名前の通り粉雪がくっついたような斑点のあるもの、「レインボー・オブシディアン」のようなイリデッセンスを示すものまである またインクの種類によっては金属的なシーンを現す変種もあり、その色によってゴールデン・オブシディアンやシルバー・オブシディアンと呼ぶ。上の写真のオブシディアン・キャッツアイはこのシルバー・オブシディアンだと思われる また、ごく希に赤いオブシディアンや白いオブシディアンもあるようだ ホワイト・オブシディアンは大分県姫島で採れるそう そしてオブシディアンで忘れてならないのは「アパッチ・ティアー」であろう アメリカ・アリゾナ州やニューメキシコ州に産する団塊状のオブシディアンは、アパッチ・ティア、アパッチの涙と呼ばれるものでこれは半透明である アパッチでわかる方もいるかもしれませんがこの言葉のとおりアメリカ・インディアンのアパッチ族の居住地から採掘されるものです しかし近年はアメリカ・インディアン(アパッチ族)の居住地ということもあり採掘するためにも許可が必要で、この許可をとることが難しくなってきているらしく採掘量が激減しているそうです 見つけたら即購入すべきかもしれません では最後にその「アパッチ・ティア」の写真です オブシディアン(アパッチ・ティアー) 5.00ct、アメリカ・アリゾナ産 この見事な透明感・・・きれいですねぇ 半透明ではなくもはや透明だと言ってもいいくらいですよね これは数少ない「透明な黒い石」の一つでしょうね この調子で理想の透明な黒い石を見つけたいものだ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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