にっぽんぱらだいす(1964年)・映画
前田陽一監督、香山美子、加賀まりこ、ホキ徳田、加東大介、長門裕之。終戦から昭和33年の売春防止法までの遊郭の人間模様。昭和28年、赤線に反発する日ノ丸楼の一人息子は結婚後にブラジル移住の夢を語る。ブラジル移住話って映画「東京五輪音頭」(1964年)「拳銃残酷物語」(1964年)「青春の構図」(1976年)でも出てくるけど、昭和28年が初期だとすると20数年も夢の地だったってことになる。すごいっすね、ブラジル。そんで遊郭の潜入取材にきた富裕層の女子大生の加賀まりこ、可愛い。何はともあれ前田監督のデビュー作、ぜひぜひ。孤児から引き取られて郭で育って外を知らない心優しき遊女香山美子の最期が鮮烈。戦争のトラウマだと思うのです。がウエットじゃないんでぜひ。