キス・オブ・ザ・ドラゴン
「ジョニー、お前には失望した。初めてのパリを楽しむこともせずに無意味な騒ぎを(起こして)・・・。」「退屈が嫌いで。」「私もだ。だがお前は退屈な奴だぞ。」リーってばカッコイイ!無表情でクールで、しかもラブ・シーンのないリーってやっぱリーらしくってリーね!(←イイね・・・のダジャレ。)この作品はフランスと香港の合作らしいがフランス語ではなく、英語とところどころ広東語(?)での会話になっている。ロケ現場はもちろんパリの街並みとチャイナタウンとパリっ子たちで賑わう鉄道・駅ではあったが、何ら違和感もなく楽しむことができた。ジェット・リーは己の求められるキャラクター像を、この作品によってますます気づかされたのであろうか?何やらこれまで以上に“こうあるべきリーの姿”に近づいたような気がする。パリのドゴール空港に降り立った一人の中国人男性。彼は、中国から麻薬密輸組織の捜査のために派遣された捜査官リュウであった。リュウは、まず市内の一流ホテルに向かい、パリ警察と合流。しかしそこで目にしたのは、ホテルの厨房で警察の指揮官であるリチャード警部が中国人男性を血祭りにあげているようすだった。リュウは怪しみながらも、ホテルで麻薬取引が行なわれる現場を押さえるために、パリ警察の指揮の下、見張りの任に就く。だが、この捜査には大きな罠が仕掛けられていたのだ。海外から見た日本人のイメージは、“ゲイシャ”とか“ニンジャ”などが強烈なインパクトを与えるものらしい。一方、中国人のイメージは、“中国武術”とか“鍼灸・整体”なのか?驚いたのは、主役のリュウが腕に何本もの針を所持していることで、ケースバイケースでその針をツボに刺すのだ。ある時は痛みを和らげ、ある時は眠りに誘い、またある時は必殺の技として・・・。これからは単なるドンパチやるだけのガン・アクションばかりではなく、こんな異色の“針アクション”があっても良いかもしれない。そしてますます東洋人に、世界の映画業界で活躍していただきたいものだ。2001年公開【監督】クリス・ナオン【出演】ジェット・リー、ブリジット・フォンダまた見つかった、何が、映画が、誰かと分かち合う感動が。See you next time !(^^)