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幕張本郷の小さなフレンチレストラン   サンク・オ・ピエのオーナーシェフ、中村雅信の日記ページ

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Jul 6, 2008
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 サマートリュフのオムレツ。

 このオムレツに使ってある卵はもちろんトリュフの香り卵だ。香り卵と言うのは、新鮮で香り立つトリュフと卵を密閉容器煮れて一晩ほど置いたもので、卵の中身まですっかりトリュフの香りが浸み込んだものだ。

 香り卵を使えば、トリュフを入れなくてもトリュフ風味のオムレツが出来るくらい香りが浸み込んでいるのだ。

 その香り卵に刻んだトリュフをたっぷり加えて、さらに香りを増強して焼きああげたのがこのオムレツ。食べるとまさに“容赦なく!”と言っていいくらいトリュフの香りが押し寄せてくる。

 フランスのトリュフの名産地ペリゴール地方では、新鮮な生トリュフを厚めにスライスして塩をつけて食べるという、まさにトリュフ100%の食べ方が一番贅沢とされているが、実はこのように作ったトリュフオムレツのほうが、熱が加わるだけに香りはいっそう楽しめるのだ。

 何しろトリュフは高い。このサマートリュフ(イタリア産)はキロ5万円ほど、冬の黒いトリュフはその倍くらい。イタリアのピエモンテ産の秋の珍味白トリュフだとキロ60万円を超える事もある。

 だから、生のままスライスして塩で食べるというのではあまりに芸がないし、たいして量も取れない。だが、新鮮なトリュフの香りを卵10個に感染させて使えば5人前のトリュフの香りが濃厚なオムレツが出来るわけだ。

 ただ問題は、合わせるワイン、、、。

 一般的に卵料理に合わせるワインはない。と言う事になっている。つまり、ワインを不味くする食材と言うことになっているのだ。だから私もトリュフを楽しめる最高の料理であるこのオムレツをあえて作らないことにしていた時期もあった。

 ところが、、、卵に合うワインが合ったんですね!それはスペインの銘酒、シェリー!

 スペインといえば、巨大な丸型オムレツ“トルティーヤ”がありますね!あれは、軽いシェリー、、例えばフィノやマンサリーニャなどとよく合うんですね。

 そして、私の作るトリュフオムレツは、バターで焼くのでもう少しコクのあるアモンチリャードがとても良い感じにあってくれる。料理あってのワイン、ワインあっての料理ですからね!

 トリュフの産地ペリゴールでは、ピノー・デ・シャラントという葡萄果汁が2/3ブランデーが1/3という少し甘くて梅酒のようなワインをトリュフ料理に合わせるのだが、シェリーもそういうタイプのワインと言えるのだ。

 

 今回のサマートリュフはもう終売しました。あとは、11月下旬の黒トリュフの時期までトリュフ料理はお休みです。






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Last updated  Jul 6, 2008 10:28:00 AM
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 madame-H@ キッシュに入れてます。 相かわらず、手間のかかるスープを楽しん…
 ゆり777@ こんにちは。 美味しそうですね~。 チキンがジュージ…
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