カテゴリ:ランチェスター戦略
■本日はランチェスター戦略勉強会の日でした。
今回は久々にSさんが来られたので、ファシリテーターをしてもらいました。 楽でいいですね^^ ■テーマは「引き算のヒット術」今週号の日経ビジネスの特集です。 ■もともと我々は商品やサービスの価値を、効用÷価格で判断しています。 価値を高めるには、効用を大きくする方法と価格を下げる方法があるわけです。 多くの供給者は、効用を大きくすることで価値を高めようとします。 というのも、価格を下げる方法(安売り)は、収益を悪化させるからです。 ただし、今回の「引き算」は、効用の一部を削ることで、合理的に価格を下げるというやり方です。 結局、価値は、効用と価格のバランスだからです。 ■効用には、機能的効用と情緒的効用があります。 機能的効用とは、機能、品質、安心・安全などです。 情緒的効用とは、物語や雰囲気、イメージなどです。 情緒的効用を削ることは得策ではありません。というのも、こちらはあまりコストがかからないものだからです。(あるいは長期的に醸成されるものだから) 機能的効用の方にはコストがかかっています。しかも、機能には本当に消費者が求めていないものも含まれています。これを削れば、コストを削減することが可能です。 例えば携帯電話。家電。PC。消費者が使わない機能をいっぱいつけて、価格を上げようとします。メーカーと卸、小売の流通で、暗黙のうちにこの機能があれば+○円と決まってしまっているようです。 シンプル携帯や5万円パソコン、メモ専用マシンなどは、機能を大胆に削減したことにより低価格化を実現したわけです。 ■既存業者は、自社商品と競合してしまうので、このようなやり方は好みません。 引き算は、既存業者には、真似されにくいやり方です。 ただし、異業種からの参入を招く恐れがあります。技術的には簡単にできるはずですから。 ■しかし既存業者も、機能的効用を考え直すという作業はしなければなりません。 消費者が求めていない機能を削り、求めている機能をさらに高めることで、価格を維持しながら、価値を高めることが必要です。 古い例ですがパナソニックのレッツノートなどは、ビジネスユースに絞りこんだ機能を高めているので、価格は高いが、価値を感じます。私も愛用していますので^^ 結局、我々がどこに価値を感じるかです。 ■このご時勢だから、低価格化がヒットした理由だと考えられがちですが、低価格化するためには、理由が必要です。 意味のない低価格は、収益悪化をもたらすだけではなく、情緒的効用を下げる恐れがあります。 我々は「安いものだから、大したことないだろう」と思ってしまうからですね。 ■ちなみに情緒的効用を上げるのは、機能的効用を上げるよりも低コストです。 ただし、機能的効用の裏づけのない情緒は、見透かされてしまいます。 小さな会社は、確かな機能的強みの上に、情緒(物語)を作りこむべきでしょう。 ■今回の参加メンバーは5名でした。うち4名で懇親会に。いつもの安いイタリアンです。 効用÷価格で考えると、圧倒的に価格が小さいので、価値を感じますな^^ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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