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■東宝が業績絶好調です。それはそうでしょうね。「君の名は。」「シン・ゴジラ」と大ヒット映画を抱えていますからね。 東宝の今期売上予測は、2340億円。営業利益は470億円。 2位の東映の売上予測が1180億円。営業利益145億円。ですから2倍近い差が開いていることになります。 もはや日本の映画興行は東宝の一人勝ちです。 ■映画が斜陽産業だといわれた頃、東宝は基本的に制作をやめるという決断をしました。 その代り、映画館(シネコン)グループを買収して、日本最大の映画館網を作り上げました。 さらに宣伝部隊を整備・拡張し、”売る”体制を充実させました。 映画館を多く抱えている上に、宣伝力がある東宝ですから、制作会社からの企画が集まって決ます。 東宝側とすれば、ヒットしそうな作品を優先的に選択することができます。 逆にいうと制作側からすれば、東宝にとりあげられないと大ヒットは見込めないということになります。 ■ こういう状況は、クリエイターからすれば批判対象になります。東宝の顔色をうかがわないと映画も作れないのかというわけです。 しかし東宝のビジネスモデルとして考えた時にはきわめて優れたものだといえます。 まるで高度成長期の松下電機のようですね。 ■記事には、東宝側が製作費を厳密に管理して、大コケしても傷が深くならないようにしているとあります。 このあたりが、クリエイター側の神経を逆なでするところなんでしょうね。 しかし、東宝はかつて黒澤明という途方もない天才とつきあってえらい目にあった過去がありますので、クリエイターの扱いには慣れたものなんでしょう。 どんな才能であろうと、黒澤明ほどではないでしょうし。 ■もっとも東宝のガードを固めてローキックばかり蹴る戦い方(例がわかりにくい?)は、盤石ですが面白みがない。 今回、「シン・ゴジラ」で自社単独制作に踏み切り、成功したのは、挑戦しようという意欲の表れのはず。 さらには「君の名は。」が海外でも大ヒットしているということです。 ここはスケールを世界に広げる好機ではないでしょうか。 日本国内で手堅いヒットを狙う内弁慶スタイルだけではなく、 海外市場開拓のビジネスモデルを真剣に作ってほしいと思います。 ■もう一つ。やはり映画産業のトップ企業なんだから、裾野となるクリエイター育成にも責任があるはずです。 こちらは文化事業として取り組んでほしいと思います。 【楽天ブックスならいつでも送料無料】「廃業寸前」が世界トップ企業になった奇跡の物語 [ 駒井俊雄 ] ■株式会社クリエート・バリュー ★大阪で毎月1回開催「戦略勉強会」 ★営業を会社の強みにする「営業コンサルティング」 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
January 23, 2017 07:36:16 AM
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