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テーマ:映画館で観た映画(8582)
カテゴリ:洋画(な行)
実は1回目は鑑賞しているんですが、 この時に体調不良(頭痛、吐き気)になってしまい、ほとんど半分くらい 寝てました(苦笑 なので、どこかでもう1回観たいなと思った訳。 今年度は、仕事を火曜休みにしたので(はい、映画のためよ。 笑) 心おきなく、ル・シネマに行って来ました。 もう公開からかなり経っているので、そんなに混まないだろうという 予想は的中。 快適な環境で鑑賞ができました。 これ、前回は本当に、 面白いところばかり見逃していたのがよくわかる(笑 Love 03~06までは記憶なかったし。。。 f^^; 今回はイヴァン・アタル作品が2つもあったんですね。 先日フランス映画祭にて、『旅立ち』と『リグレット』という、彼の2方向からの作品を鑑賞しただけに、 監督としての彼の視点もとても今回は楽しむことができました。 どっちも共通するものがあるような気がしましたけど。 笑 アムールの国ならではと言いますか・・・。 彼が提示したのは、愛に対しての真剣な対話。 目の前の人に対して、その瞬間、自分の全てを差し出してありったけの想いを伝えること。 それをどう言われようと、どんな下心があろうと、結果がどうあろうと、その一瞬だけは自分と相手のもの。 2つのLoveはシチュエーションが異なるのに、続きもののように感じました。 あとのLoveたちも、それぞれの様相を呈していて。 Love1・チアン・ウェン監督作品。 ヘイデン・クリスチャンセンとアンディ・ガルシアの、何重にもわたる駆け引きが面白い。 最終的に勝つ、その勝ち方も、理屈じゃないって感じで小気味いい。 Love2・ミーラー・ナーイル監督作品。 思わずナタリー・ポートマンの美しさに引き寄せられてしまうイルファン・カーン。 恋だとか愛だとか、そういった枠組みを超えて崇拝してしまいたくなる神々しさとでも言うのだろうか。 結婚という誓いの儀式を控えているが故の、迷いやら戸惑いやら不安でさえも、輝かしく変えてしまう力が、愛にはあるのかも。 そのナタリーが監督をしたLove8。 カルロス・アコスタの表情がいい。 今まで恐らく困難なこともあったのかもしれないけど、そういったものを全て自分の糧としているような強さが彼の表情にはあふれている。 キャスティングの勝利。 シャイアくんが出てきたLove7。 これも切なかった。 よく耐えられるな・・・。 そんなことは人生には山ほどある。 それをよしとして生きてきたけど、ある時ぷつんと糸が切れたような衝動に駆られることだって、生きている以上はあるのかもしれない。 それを眼前で見せられて、イザベルは改めて生きようとしたのだろうか。 生きることは辛いこと。 苦しいこと。 それに負けてしまうのもまた運命。 楽しくて喜ばしくて、そんな祝福ばかりがあると本当にいいのだけれど。 個人的に好きなのは、Love6とLove9。 アレン・ヒューズ監督が作り上げたドラマは、その瞬間=momentを切り取ったような、狂おしいくらいの心情の描写。 あの時はお互いを貪り合った。 それが続くといいけど。 続くのだろうか。 見えない不安、触れることができない相手の心を想像して自分の心を震わせている。 どうにも明かせない秘密の中で手探りで進む2人。 逢えた瞬間の、燃え上がるような情感がこちらにも伝わってくる。 言葉はいらないから。 そして、手探りということではファティ・アキン監督作品もそう。 残り香のような画家の作品は中国人女性を動かしていく。 彼に描いてもらいたい、そう願う気持ちだって立派な愛だから。 そして画家だって、インスピレーションを感じたからこそのモデルなのだから。 すれ違ったかもしれないけど、その抜けがらを埋めていく作業もまた大きな愛。 アントン・イェルチンたちの、番狂わせ的な展開が面白いLove5、 どこに着地点が行くのかと思ったら、まるで少年と少女のような出会いになったLove3、 ゆっくりと作り上げていく味わいのある愛な、Love11。 Interludeとして作品を引き締めてくれて、また様々な角度から作品を盛り上げてくれた、ビデオアーティストの場面も粋でいい。 『パリ、ジュテーム』に負けず劣らず様々な愛を見せてくれたような気がした本作。 シチュエーションは異なれど、それぞれがきちっと完結しているところも観ていて気持ちがいい。 そういうつづら折りのような、パッチワークのような愛たちを観るのが好き。 そして自分にとっての愛って何だろうってさらに考えていける作品でした。 ************************************ 今日の評価 : ★★★★ 4/5点 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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