ベイルートで硝酸アンモニウムの爆発
YouTube[SankeiNews8/5より転載]この爆発はレバノンのベイルート港湾の倉庫に6,7年も管理されずに保管されていた2750tの硝酸アンモニウムが爆発したようです。画像で見るように衝撃波がすさまじくベイルートの半分の建物が倒壊したようです。硝酸アンモニウムNH4NO3は授業でもよく扱います。火薬・爆薬の原料だったんですね。①化成肥料として日常的に使ってました。家庭用の液肥として有名なハイポネックスにも窒素肥料として含まれています。また、肥料としてそのものが売られています。②「ヒヤロン」などと名のついた簡易冷却材=携帯水枕としてこれから暑い夏に活躍するでしょう溶解熱が吸熱なので、水に溶かすと冷却されます。溶解熱の例として、生徒に溶かさせて紹介します。こんな具合にわりと化学の授業では珍しいものではありません。しかし、これほど爆発力がすごいとは思わなかった。ロケットの推進薬やエアバッグについても一部用いられているようです。これまでにたくさんの爆発事故を起こしています。以下、硝酸アンモニウムの爆発事故公益財団法人総合安全工学研究所 中村 順からの引用です。最近では中国天津の港湾コンテナ倉庫の爆発で、覚えている方もたくさんいらっしゃると思います。硝酸アンモニウム単独では爆発することはほとんどないようですが、多量にあると大きな爆発事故を起こすようです。硝酸イオンが酸化性であり、可燃物と混合すると爆発性を示します。210℃程度に加熱すると爆発するそうです。(かたまりをバーナーで加熱しても爆発しません)2NH4NO3→2N2+4H2O+O2これに可燃物(木粉)などがまじれば爆薬になります。(Wikipediaより)最もアンモニウムイオンは還元性ですから、酸化剤と還元剤が結晶内にイオンとして接近しいるのは爆発してもしょうがないなあ2020/9/2追記米村でんじろう[公式]/science experimentsでこの事件に関して実験した映像を見つけましたので、9/2のブログに転載します。