全山梨競技ダンス大会
夜明け前に家を出て、新宿7時発の「スパーあずさ1号」にて、甲府駅へ。車窓に広がる秩父連山は、朝日に輝き、紅葉の真っ盛りです。今日は、今年の関東甲信越大会を締めくくる、全山梨競技ダンス大会です。昨年まで北関東5県、千葉、茨城、埼玉、栃木、群馬で開催されていたJBDF北関東支部の大会に、今年から長野、山梨、新潟の甲信越3県が加わり、関東甲信越大会となりました。春秋2回ずつ行われる県大会の総合成績によって、来年の級が確定するのですが、今回の山梨大会は、今年最後のチャンスに昇降級をかけた選手が集結し、私たちの出場したスタンダードB級戦は、大変な激戦となりました。あわよくばこの試合で決勝6組に勝ち残り、B級昇級を決めようともくろむ実力派C級選手と、3位以内に入賞してA級に昇級しようとするB級選手、また、C級に降格しないために、最終予選までは勝ち残りたいB級選手。この日に行われた、他のどの級より、参加人数が多い、総勢120組。甲府駅からタクシーで5分ほどのところにある、緑が丘スポーツ公園大体育館で競技は行われました。真っ青な空と澄んだ空気、紅葉の山々に囲まれたすばらしいところです。体育館に着いて、いつものように陣地とりシートを広げてビックリ、隣は、茨城の大会事務局でお世話になったご夫婦カップル、同じB級戦に出場です。さらにその隣は、茨城のサークルの時にお世話になったカップル。なんだか遠征している気がしないほど、その他にも知っている方がたくさん回りにいらっしゃいました。いよいよ競技開始。フロアをA, B二つに分けて、私たちはAフロア、ワルツとスローフォックストロットです。試合の順番待ちをしていると、彼が、「ねえねえ。」といって2階観客席を指差しています。そちらを見上げてみると、「あれ!お母さんだ。」いつも応援して下さっているダンス好きの友達のお母さんが、観客席で手を振っています。はるばる東京から、私たちの応援に駆けつけて下さいました。これは何としてでも、いい踊りをして、応援に応えるしかありません。1次予選からエンジン全開で踊りました。私たちは現在C級で、1つ上のランクの試合に出ているわけですから、相当気合いを入れても足りないくらいです。全120組のうち、43組がB級選手、その中で6位以内に食い込むのは並大抵ではありません。踊ってみると、フロアが随分狭く感じ、ラテンに比べてスタンダードはそれほど場数を踏んでいないので、フロア上の人口密度が高い気がしました。必然的によけたり止まったり、つまったりすることが多くなり、やる気は満点なんですが、なんとなく不完全燃焼のまま1次予選は通過しました。120組が70組に減って、2次予選。相変わらず、よけたり踏まれたりしながら、いま一つパワーを出し切れずにチマチマ踊ってしまいましたが、それでも、いいところもあったのか、3次予選にコマを進めました。折角だから持ってきたビデオをとらねば、と思い、2階席にセットしにいって、応援に来て下さったお母さんのお席にご挨拶に伺いました。いつもながら、ビシっと背筋を伸ばして、審判のような目で試合をご覧になられていて、遠くから見ても「気が出ている」のが感じられます。しかし残念ながら、私たちは3次予選で敗退し、120組中33位という成績に終わりました。着替えている所にお母さんは来て下さり、彼の大好物のバームクーヘンを下さいました。「何がいけなかったんでしょうねえ。とっても上手でしたよ。」と励ましても下さり、本当にありがたく、申し訳ない気持ちでした。実は誰にも言ってませんでしたが、1週間前のラテンの練習で股関節を痛めてしまい、数日間は、お辞儀も出来ない状態でした。そのストレスから免疫力が落ちたのか、前日には熱を出し、今朝になるまで試合に来れるかどうか危ぶまれる状態でした。しかし、歩けないほどではないし、歩けるということは踊れるということなので、それは全然理由になりません。熱も、もうすっかり下がっていましたから、問題は体調ではなく、実力です。「練習不足のせいだと思います。」私がそう答えると、お母さんは、納得されたようで、そのままお帰りになられました。本当にありがとうございました。お母さんの応援がなかったら、私は弱音を吐いて、3次予選よりもっと早い時期に敗退していた気がします。どうぞ、次にご期待ください。次の試合まで、気合い入れて練習します!!