カテゴリ:日常
今年の夏は、ドラマの東京湾景が話題をさらいましたね。もちろん、いい話題じゃなかったけど。
ドラマのあまりのできの悪さに、かえって私は原作を読んで見る気になりました。 でも、原作は「純文学」のジャンルに入る作品らしいですね。 私は文学作品って全く読まないので、 もしかして、途中で挫折するんじゃないかと心配だったのですが、、、 結果は、、、全部読めました。 恋愛がテーマの小説のせいか、文章でトレンディドラマを見ているようでした。文章もとても読みやすいです。 少し時間をおいて、また読み返してみたいです。 読み返してみたい本だったということは、買って正解だということです。 ところで、原作よりドラマのほうが優秀だった点は、亮介を書道家になる夢をもっている青年にしたことくらいですね。 それ以外は、小説のほうをよく味わって読んだほうがいいです。 アフィリ画像のあとに、ネタバレを含む、より詳しい感想があります。 主人公の二人が、自分たちが真剣な恋愛をしていると思えないのは、 美緒は「男と女が心から繋がりあえるような恋愛ができるかどうか疑問に思っているから」そして 亮介は「いつまでも冷めない愛を維持できるような恋愛ができるかどうか疑問に思っているから」ですね。 これはこの作品のテーマであって、ミステリーの種明かしじゃないので、 作品の最初のほうから、このテーマを匂わせる描写とか伏線を書き込んでおいたほうがよかったのではないでしょうか? なんだか物語の終わりのほうになって、あわててテーマに触れ始めたような感じがしました。 それと、なぜ美緒が出会い系サイトを利用してみようという気持ちになったのかの理由を書いてほしかったです。 亮介側の理由は書いてありましたし、それに、 結婚相談所みたいな出会い系ならともかく、 自分の身元を明かさなくても利用できる出会い系は犯罪の温床だし、若い娘が日常的に気軽に手を出すものでないようなイメージがありますので、そういうものに敢えて手を出そうとした納得のいく理由が知りたかったですね。 きちんと整った文章や心理描写が、この物語がきちんとした文学作品であることを裏付けていますが、 美緒が普通以上の美人だったり、美緒の後をつけて自宅を突き止めるような真理のような女が出てくるところが、トレンディドラマチックであり、原作者が若い世代の作家であることを感じさせてくれました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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