花屋な日々

へぇ～・・・・

へぇ～・・・そんな人もいるんだぁ・・・


ふ～ん。。。


と、たった今の感想。


閉店直後、突然の電話。

今は会社員をしている３５歳男性、花屋を開業したい、いろいろあたっているけどなかなか花屋のバイトが見つからない、
会社員を続けながら土日だけとか年末だけとか、なんとか経験できる花屋はないものか探している、
とにかくまったくの未経験、花屋の仕事がどういうものか知るために、まずは経験だけでもしてみたい、なんとか働かせてもらえないか、とりあえず年末だけでも。



うっそ、なにそれ、今の当店にピッタシな条件？

しかもサラリーマンらしく、とてもいい感じの対応。

３５歳、やりたいと思ったことに、人生遅過ぎるということはない。
今からでも経験を積んで、まずはできるかできないか、理想と現実を味わってみるのもよい。

しかも年末の繁忙期に働きたいですと？
悪ぃけどうちの１２月３０日は、一年でいちばん売る日なんだけど大丈夫なのか。

欲を言えば２５歳のが嬉しかったけど
まぁそんなことはこの際どーでもいい。


「力仕事でも小間使いでもなんでもやります！」
とハッキシ言ったなおぬし。
シカと聞きましたよワタクシ。

「経験できるならなんでも！」

間違いなく言ったな。


おーし。じゃあパシリになってもらおうじゃないの。

明日の夕方、早速面接に来るらしい。
自ら面接だけでもしてくれと言ってきた。

じゃあまずは入会金が１万円で（なんの？）、一日につき「経験料」として１万円だな。
・・って、働いてもらうのにお金もらうのか。

ままま冗談はさておき。

ちょうど年末のスポット要員が欲しいと思っていた。
しかも育てる必要もなく、とにかくコキ使っていいなんて、悪い話ではない。

一年でいちばん忙しいさなかに
アレコレ教えている暇はないので、
荷物運びや接客、羽村への配送などなど、やることはいくらでもあるど。


まずは明日の面接で。
イケメンであればなお嬉しい。イケメンじゃなくてもまぁ許す。

そぉなのよ、男手が欲しかったのよ。
段ボール潰したり段ボール潰したり段ボール潰したりするだけでもホント大変なんだから。

菊を折ったり菊を折ったり菊を折ったりね。
松を切ったり松を切ったり
バケツ運んだりバケツ運んだり
昼飯買ってきてくれとか　小腹減ったからなんか買って来いとか　少しは休憩させろとか
いろいろいろいろお願いしたいことはある。

あぁ・・イケメンであればなお嬉しい。
実際そんなこたぁどーでもいい。
ただ疲れたときの目の肥やしになればなお嬉しい、ってだけなので。



まぁただ・・・
年末のお手伝いに来た日には、
きっともう金輪際　花屋なんてやりたくねーっ、って思っちゃうかも、だけど。

そんなこたぁ私にはカンケイないので。この際。

それもキミの経験値だ、って逃げ切ろう。






なんか最近、男性の花屋希望者が多い気がするのは気のせいだろうか。

花屋を夢見る女性のように、甘くロマンティックな希望を持っていないだろう分だけ話が早いかもだけど。

ロマンティックじゃないわよ～
実際はどぉろどろしたしがらみの中で　これでもか、ってくらい体力勝負の仕事なのよ～

花屋で働いてる人がやさしい人とか
おうちに帰ったらレースの編み物でもしてるとか
そういう想像はまったくの勘違いなのよ～

だってほらうちだって
Ｋ女史はお酒に溺れてとんでもない醜態さらすタイプだし
ひろりんはパチンコ代を稼ぐために花屋でバイトしてるのかもだし
私だって
・・・・・ん？私はなんの問題もないな、私はまっとうな人間だな。
お酒にもパチンコにもオトコにも溺れないし。
いたって正常。


と、自分では思っているのだけど。


先日あいちゃんが、
私がおかしいからこの店にはおかしい人が集まるんだ、って変なこと言ってたけど、
私はいたって正常人間なのに。

「待って待って、Ｋ女史はお酒とオトコに溺れるからわかるけど。ひろりんはパチンコがやめられない病だけど、私はなんの問題もなく生きてるけど？どこがおかしいのかしら？」

あのオトコ、なんて言ったと思う？

「Ｋ女史はまともですよ、いちばんまとも。ひろりんはパチンコだけですよ、それ以外はまったく普通のいい人です。みんなどっかちょっとネジがゆるんじゃってるとこがあるけど、のらねこさんの場合はネジを締めるトコすらない、ってことですよ」

？？？？？意味不明。

「３人の中でいちばんおかしいです。コレといってどこが、じゃなく、全体が。」

何か誤解してるんじゃなくて？あなた。私ほどまともな人間いないと思うけど。

それについて今日Ｋ女史と話していて、
「だってあんた、ひとりで生きていけないじゃん」
と言われて意味がわからず。

「ひとりで生きていけるよ？ってか生きてるじゃん」

「ううん、あんたは１人じゃ生きていけない。何もかも何もできないじゃん」

「うっそ！私ひとりでなんでもできるよ？この年までこうして生きてこられたし」

「いいえ、何にもできません」

「あっ、アレか、そっか、お金の計算ができないってことか」

「それだけじゃないけど」

「私、お花の売り買いしかできないの」

「ホラ、それ以外何もできない」

「・・・確かに。そういえば昔店長に、俺はお前のマネージャーじゃない、って言われた」

「あんたにはマネージャーが必要なの。マネージメントしてくれる人が」

「・・・そうかも」

「多分あいちゃんが言ってるのはそういうこと」

「にゃるほど」

「だから、どこがどうおかしい、って言うか、つまり全体的に基本がなってないのよ人として」

「ソレも失礼な話しだにゃおい」


そんな人間のルツボです、花屋って。←訂正、のらねこ花屋は、ってこと。






まぁなんでもいいけど　明日面接してみよっと。

これで、年末の運命が決まる、かにゃ？