花屋な日々

「そういえば昔、おらおめぇんとこで金の成る木買ったべよ」

と、先日メッシュおばさんが思い出したように言った。

「だいぶでっかくなったけどよ、いつまでたっても金が成んねーんだけど」

「何それクレーム？」

「木はでかくなったど。けど金は成んねぇ」

「ハズレだな」

「当たりハズレがあんのか？」

「あるんだなこれが」

「そういや、おらよそんちで金が成ってんの見たど」

「当たりだな」

「おらんちのは何がいけねんだ？」

「ハズレだから仕方ない」

「水くれてもダメか？」

「ハズレだからなぁ」

「………」

「当たりなんてそうそうないよ。ホラよくさぁ、何やってんだか知らないけどやけにお金持ちのお家ってあるじゃん。あれはさ、金の成る木の当たりの方持ってんだなきっと」

「そうか」

「多分」

「そういやおら、Nさんちで金が成ってんの見たな」

その場にいた暇人N氏、淡々と

「ありゃ金じゃねぇ、花が咲いてんだ。しかもあれは金の成る木じゃねぇ、カランコエだ。バカかおめーら」





毎日こんな感じの会話が繰り広げられてるのらねこ花屋です。


みんな真顔です。

お年寄りの会話はおもしろい。