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花屋な日々

花屋な日々

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2011.08.02
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カテゴリ:カテゴリ未分類
時々、福岡のお花屋さんと メールのやり取りをしている。

昨日のメールに

「接客が苦痛になってきた」
とあって。

それから考えている。。。

私もそれ、ずっと考えていたから。



もちろんそんな日ばかりじゃないし、
そんなお客さんばかりでもないけど

自分の気持ちひとつでどうにかなることはわかってるけど。



あまりにも攻撃的な人や

あまりにも無知すぎて質問攻めにしてくる人、

さんざん質問だけしてこちらの話を聞かない人、

文句ばかり言う人、



それはみんなコミュニケーションだけど

願わくば

長居しないでささっと買ってってくれる人がありがたい、と思ってしまう。



長居しないでささっと買ってくれる人というのは
たいていがある程度 お花慣れしてて
自分の欲しい花がわかっていて

あえて花屋とのコミュニケーションなんて望んでいなくて

自分の今日の気分で花を好きに選んで買っていく。



ごちゃごちゃ言いながら花が決まらない人は

たいてい
自分は何が欲しいかわからなくて
そのくせ花屋を信用してなくて
文句言えば安くなるんじゃないかという思惑があって
花の扱いがわからないからすぐダメにしてしまったり

両極端な人々。


中にはほどよいバランスで
適度に会話もし
適度におすすめした花も買ってくれて
自分が「いいな」と思ったものも選んで
時には軽く質問もして
答えにもちゃんと耳を傾けてくれる人もいる。



もう何年もあしげく通ってくれるけど、ほとんど会話したこともない方がいたり、
一度だけ来て、さんざん文句言ってネギって、二度と来ない人もいる。


あんまり会話したことなくても、
たいていその方の選ぶ花でなんとなく好みはわかるし、
私がオススメしたいお花を選んでくれると嬉しかったり、わかってるねーと思ったり。



そして花屋には冷やかしが多くて、
たとえば床屋さんなら ただ人が髪切ってる様子を見に入る人はいないだろうから
店内に入ってきた人は間違いなく「お客様」なわけだけど

花屋の場合、買う気はなくてもお花を眺めにがやがやと入ってきて商品をいじくりまわして帰ってしまう人もいる。

そして花屋は 一見忙しそうに見えないらしく
時間に追われて精神的にテンパってるときでも
お客さんはわからないから なんやかやとどうでもいいことを延々と話しかけてきたり。

その全部を拾いあげるのは不可能に近く

忙しくて対応がちょっと雑になっただけでも
「感じ悪い」と言われ

世間一般のイメージ
花屋イコールいつでも笑顔でやさしく対応してくれるはず という神話が崩れたとき
人は店から離れてく。
悪い噂を撒き散らしながら。





花屋をはじめて1~2年の頃だろうか、
私は本当に接客がイヤになった時期があって。

感じよくしてればつけこまれ、
ちょっと愛想がないと陰口叩かれ

ひとりでやってたから尚更
持ち上げたり叩き落したり平気でする人々に疲れ果て

それから 「私」という人間で「売る」のはやめました。

「花」がいいから「買う」に移行していこうと。
「人」なんてどうでもいい、とまでは言わないけど。


前の職場ではCSをものすごく重要視してて
「人で売る」ことが評価の対象になっていたので
私もそれ関連の本を読み漁ったし、
どうすればお客さんが満足してくれて、どうすれば不満なのか
なんとなく体で覚えた感はあるけど
あえて実行するのはやめて、お客さんが喜ぶようなことはあえてスタッフに譲ってやらせて、
私は裏方に徹するようにしようと思ってた。


とはいえ相変らず 「私」からじゃないと「買わない」という人はいまだにいるんだけど。
スタッフちゃんからは買わない、店長じゃないと。って。

今までそれで 過去のスタッフにはさんざん嫌な思いをさせたと思う、
菊を1本買うんでも
接客してるスタッフちゃんを無視して
奥にいる私を呼びつけて 買う人たち。

同じものだよ?なんで?ってずっと思ってて。

それはお客さんのささやかな満足で
「店長から買った、私は店長のお得意様」と思い込んでる。


そういうのがとてもめんどくさくなって
事務しごとをスタッフに任せて
私は店頭で労働力になる、延々とそれが続いてきた。

もちろん自分の店だから、嫌なお客はあしらえるし、
スタッフにそれを判断しろというのは無理があるだろうし。

ただ、それじゃこの先何も進まないよね、って思う。思ってる。

私宛に来るお客さんはもうどうしようもないとしても、
今後そういうお客さんを増やすつもりはない。

誰から買っても同じもの。
同じサービス。

そうでなければお店として機能しないもの。

そうでなければ私は労働力以外の何者でもないもの。

そんなことも考えつつ、スタッフのいるときはなるべく奥に引っ込んでる。




おばさんたちが口癖のように
「花がもたない」←夏はね
「いい花がない」←つまり欲しい花がない
「この花咲いちゃってる」←ガーベラやスプレーマムがよく言われる
を連呼されるたびに

自分で選んで仕入れてきた花にケチつけられると
本当に嫌な気持ちになるし
それが顔に出るのも まぁどうかとは思うけど

多分コレ、雇われている身なら きっと私ほど頭に来ないと思う。

身銭切って仕入れた花じゃないし。

まぁまぁ、って言いながら笑顔で対応できるんじゃないかなって。

「は?ガーベラのつぼみ置いてる花屋なんて見たことあります?」
って私なんかつい言っちゃうし。



お店の看板は「私」だったし、
私が売るから売れるんだって思ってた時期もあったし

でも
ここから先は

それじゃダメなんだと。

誰がやっても売れる店にしないと。
むしろ私が居ないほうが売れるくらいの店にしないと。





接客は大変だけど、楽しいことも多い。
クレーマー大国日本だけど、変な人ばかりなわけじゃない。


私が「私」で売るのはやめたけど、
スタッフちゃんにはぜひ「人」で売ってほしいなと。

「あなたから買いたい」と言わしめたい。

むしろあなたが居ない日は売上げが悪いよ、くらいに。

商品に限界はあっても、人にはそれがない、と思う。

営業マンでもそうだけど、売る人というのはなんだかわからないけど計り知れない魅力があったりする。

で、私は売ること以外の、土台作りをそろそろしたいなと。

分業ですよ分業。
スタッフがいてこその。
ひとりじゃできない2倍の力で。






そんなわけで お花売ってくれる人、更に募集してますが。

夏はまるで応募がないのよね。。。

暑いと労働意欲がわかないのかしら。




接客業極めたい人、募集中。
お花のことなんにもできなくてもいいのよ、
売ることに執念燃やせる人、

そんな人を、募集してます。





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Last updated  2011.08.02 15:18:23



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