任天堂の赤字でちょっと思い出したこと。
数年前。任天堂のWiiやDSが爆発的大ヒットしていた頃。株主総会で株主が「利益に対して配当金が少なすぎるんじゃないか」という質問。それに対して岩田社長が「ゲームの業界は先が読めない。だから常に内部留保金が必要」という回答をしていましたが。
正に今がその時なのでしょうね。あの頃の有り余る資金があるから、少なくとも任天堂は銀行や市場から借金をしなくても、この先何年にも渡って生き長らえる事が出来る。生き長らえる事が出来れば、また日の目が見られる可能性が高い。むしろ、ここで変に考え方が保守的になったり、経営スリム化の名のもとにリストラしたり、流行に便乗しようと後追いで独自性を捨てる方が世間の話題を作ることが使命のエンタメ業界では危険で。一兆円規模の純資産を持っている会社にとって、こういう不調状態の維持でも社員を守ることができる事も大切だと。特に日本のソフト会社では業績が悪くなったので社内の大リストラを行った結果、ブランドも落ちてしまった、という例がいっぱいあります。
長期的展望とは「今の景気がいいから未来永劫、常に勝ち続けられる」ということではなく、負けが込んできた時にどうするか、というのを調子がいい時に常に対策しておくことだろうなと。少なくとも「世界最大のゲームソフト専門会社」ということはまったく揺るいでいないはずなので。某新聞が煽っていた「任天堂はスマホ業種に参戦しないから落ちぶれた」的な見解には疑問。
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