【本】日記『松江日乗 古本屋差し入れ日記』
著者は、島根県松江市にある冬營舎(とうえいしゃ)という古本屋の店主。2016年から2020年までの日記。 『松江日乗 古本屋差し入れ日記』 イノハラカズエ ハーベスト出版 2022年松江日乗 古本屋差し入れ日記 [ イノハラカズエ ] 書店でたまたま見つけた本。「本はさっぱり売れないけれど、お客さんが毎日のように差し入れを持ってやってくる。」という帯の文章に惹かれて。 古本屋さんというと静かなイメージがありますが、冬營舎は違う様子。一冊も本が売れない日もあるけれど、個性的なお客さんは日々たくさん来て、賑やかなようです。 登場人物が多くて、人の名前を覚えるのが苦手な私はとても把握できないのですが、それでも5名ほどは何となく覚えられました。(親切に、登場人物を紹介する紙が本に挟まっていました。) 著者が思わず「みんな一体何をしに冬營舎に来ているんだろう。」と思ってしまうほど、お客さんは自由奔放。 「本を買いたくて来るんじゃなくて、ここに来たくて来る」というお客さんの言葉からもわかるように、冬營舎がただの古本屋ではなくて、地域住民に愛される居心地の良い場所なのだろうと想像できます。 人の面白さと温かさを感じる本でした。