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ロト7というくじを買い続ける著者のエッセイ。
『明日ロト7が私を救う』 宮田珠己 本の雑誌社 2023年
私自身くじを買ったことがないので、くじを買うってどんな感じなんだろう?と気になり、読んでみました。
(これはロト7の話ではないのですが)仕事部屋のワンルームを解約するために、そこにある本を処分するかどうか分類していくお話が面白かったです。
例えば「ときめくかどうか」を基準に分類しようと本を手に取るものの、 「全部ときめいているではないか。 そりゃそうだろう。どれも自分で選んで買った本なんだから。」(p.127~128) とか。(確かに、と納得してしまいます。)
他にも、ときめきパターンを 「何度でも読みたい大好きな本」 「まだ読んでいないけど面白そうな本」 「好き嫌いというより資料的価値のある本」 などと分類しているところとか。
「いずれにせよ今後もまず億が当たることはないだろう。それでも買ってしまうのは、もし当たったら、と想像することで、現実の苦しみを一時的に忘れることができ、明日への気力が持続するからだ。 まさしく明日ロト7が私を救うと信じることによって、正気を保ったまま現実に立ち向かえるのである。」(p.268)
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最終更新日
2023.09.02 00:00:15
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