ゲームブック日誌

TRPGの元祖D&Dはミニチュアゲームから派生した作品だといわれています。これらミニチュアゲームとボードゲームの最大の違いとなりますと…恐らく勝敗機能が異なる点です。

TRPGの現在の作品の大きな流れとしてボードやミニチュアを使うものと、使わないものに分けられます。現在のD&D４版ではマスを使用した戦闘を前提としたゲームであります。そのためどちらかと言うとコンピュータゲームで言うところのシミュレーションRPGに近い感覚があると思うのです。まぁ、ミニチュアがあるということで視覚的には楽しい反面、準備や集めるための労力が物凄く大変です。これが解決されないうちには今以上にメジャーになる事は無いかも。数年前に発売されたモンスターメーカーレジェンドはこれに近い作品ですし、ガンダムも全ての作品でマップ戦闘が行われています。
ナイトウィザード等でもマップ戦闘はありますが、これは資格的な立ち居地を判定するといった要素が強く、ミニチュアが発売されたり、カラーマップ等が登場することはありません。一寸別の要素といえるかもしれません。

古いものですと、黎明期の国産ゲームに『Dr.ミクロ』というものがあります。これはTRPG要素を入れたボードゲームというかゲームブックというか…分類的にはボードゲームにはいるかと思われます。鳥でも爬虫類でもない始祖鳥のような…まぁ黒歴史に近いものかも(笑)。
作品的には明確にボードゲームの分野に入ります。ですが、TRPGのノリを入れたというか、アドリブで進めていくゲームだということで、そんな要素が盛り込まれています。このルールが良く生きているかと言われると個人的には疑問ではあるのですが、アドリブ要素自体はあるものの、ゲーム的には影響が薄く、普通のボードゲームに近い(出来は…アレかも)者となっています。当時は日本でTRPGが殆ど無い状態で、海外の新しい要素を取り入れてみましたといった作品だったのかもしれません。

このようにボードゲームとTRPGは大きな関係性はありますが、同じものではないと言えます。というのも、アドリブ要素がゲームに大きく繁栄される点と、TRPGは勝敗を競う狭義ではないということが挙げられます。もしかしてボードゲームの中には勝敗を競うとかいう要素の無い作品もあるのかもしれませんが、一般的には勝敗を競うものでしょうから纏めさせていただきます。
ですので、TRPGがコンベンション等で全員が勝利(楽しめた)か、敗北(楽しめなかったか)というものと異なり、一般的にはボードゲームはプレイヤー間で勝利を競うものであり、そこには勝負と言う要素が組み込まれます。無論、TRPGにも勝負と言う要素はあるのですが、実際にはマスタースクリーンの裏でダイス目の管理を行なったり(ズルとは書きませんよ)、アドリブの要素がゲームの判定を超えたり結末を捜査したりと、きっちり明文化できないルールが存在していますから…格闘技とプロレスの関係に近いかもしれません。

大分前になりますが、私の鳥取のコンベンションでボードゲームを遊びたくて来られた方がいらっしゃいました。鳥取サークルがTRPGしかやりません…時間が余ったらボードゲームをすることもあるかもしれない、と伝えていたのですが、その方はどうも最初からボードゲームをされるつもりだったらしく、TRPGのキャラクターメイキングから参加なさいませんでした。で、お昼ごろかえって行かれたのですが、正直別の種類のゲームをする卓ではなく、ご本人もつまらなそうでしたので正直ホッとしたのを覚えています。違う嗜好のもの同士では…同じ卓上ゲームファン(…マニア？)でも相容れないものがあるのかも。というか、TRPGサークルに来られたならTRPGを遊んでからにして欲しかったかも。
こう言うことがありまして、ボードゲームを遊びたいと言う方がいらっしゃるのは判るのですが、それはメインではないことをスタッフが最近お伝えするということがあったようです。少なくても鳥取ではTRPGとボードゲームの間には若干…或いは大きな溝があるのかも知れません。
とはいえ、カードゲームやクイーンズブレイドのようなゲームブックはプレイしていたのですが…もしかして、カードゲームはここでは違う分類？