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2005.10.19
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カテゴリ:書籍と雑誌


昨日は小林多喜二のことを思い出したのだが、今日asahi.comに葉山嘉樹の作品が発見されたことが載っていた。

「満州新聞」に掲載されたエッセイだという。
特高につけ狙われ、生活に困窮して転向し、結局は満蒙開拓を鼓舞する翼賛作家になったというのは悲しい。
引き揚げの途中で亡くなったのが1945年10月18日。
昨日がちょうど没後60年だった。

私は学校を出てからアルバイトをして暮らしていたころ、中野重治の詩や小説をよく読んでいた。
中野重治全集はおそろしく高価だったので、まったく手が出なかった。
文庫本や、アンソロジーのようなものに収録された作品を読んでいた。

でも、プロレタリア文学といえばまず思い出すのは、その作品になじんでいた中野重治でも、小林多喜二の「蟹工船」でもなく、葉山嘉樹の「セメント樽の中の手紙」だ。
中学1年生の時に学校の図書室で借りて読んだ。
短い作品なだけに、印象が鮮烈だったのだろう。

今は便利になったもので、ネットで簡単に読むことができる。

 →青空文庫:セメント樽の中の手紙

大正15年の作品なのか。
今まで気づかなかったが、最後に出てくる「大きな腹の中」の「子供」は、もしかしたらオレの死んだ親父様だったのかもしれないなあ。

私は普段元号など使わないが、大正15年に関しては使わざるをえない。
親父様は大正15年の秋に生まれた。
おっ母さんは昭和2年の春生まれだ。
いわゆる文部省年齢は同じなのだが、親父様は大正生まれで、おっ母さんは昭和生まれ。
親父様は晩年、それを大いに悔しがって、昭和元年生まれだと言いたがった。
ちなみに、大正天皇が亡くなったのは12月25日だったので、昭和元年は一週間に満たない。

父も母も貧乏人の一族なので、結核で早死にをする者が多かったようだ。
私は祖父というものを知らない。
母の実母も若いうちに亡くなった。
「セメント樽の中の手紙」の青年だって、破砕器に落ちなくても結核にかかっていたかもしれないし、戦死していたかもしれない。
それがプロレタリアートの生活だった。

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Last updated  2005.10.26 01:50:17
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