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カテゴリ:日々の読書(SF/ファンタジー)
底辺校だった札楽学園だったが、七福神によって優秀校に生まれ変わっていた。主人公は、この札楽学園のなかでも、底辺クラスのK組に在籍する賀茂という少年。 その学校に転校してきたのが三輪小角という美少女。しかし鬼の血を引く賀茂には、彼女に角と牙があるのが見える。小角によって傀儡の能力を開花させた賀茂は、小角の下僕として七福神と戦うことになる。 最初は、きっとこれは一種のボーイミーツガールもので、小角はツンデレキャラ。最後には、きっとデレぶりを見せるのだろうと予想していたが、結局小角にはデレはなく、最後まで賀茂は下僕のままだった(笑)。 最初のうちは、小角と賀茂のコンビが七福神たちと、なんだかわけのわからない勝負をして個別撃破していたので、このまま最後まで七人全員を倒していくのかと思ったら、物語は意外な展開を見せる。でも、勝負に勝っていたのは、勝負の審査委員長であるギリシアの哲学者ディオゲネスの詭弁に相手が騙されたからのような気も・・・。 ストーリーの至る所に散りばめられた小ネタギャグ。本職が学者らしく結構トリビア的な知識も入っており、なかなか楽しい。 ところで、七福神とは、通常は恵比須・大黒・弁天・毘沙門・福禄寿・布袋・寿老人のことを言うが、この作品では、なぜか紅一点である弁天の代わりに吉祥天が入っている。 まあ、吉祥天は弁天と混同されることもあるし、吉祥天を入れて八福神とする場合もあるが、この作品ではちょっとだけとはいえ弁天も出てくるのである。著者の経歴を考えれば、さすがに七福神について知らないはずはないので、これが何か重要な設定なのだろうかと思いながら、最後まで読んでいったが、どうも吉祥天にするような必然性は最後まで感じられなかった。 それにしても、表紙イラストの鬼っ娘が、けっこう可愛い。しかし、あの遠藤氏がまさかラノベのようなものを書くとは・・。 ※初出は、「本が好き!」です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
July 13, 2018 10:17:09 AM
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