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なかなか手に入らない。
先日の、ランドセルを買った日曜日、 はじめて「ラブ&ベリー」とかいう 巷で人気のゲームをやらせた。 娘は、おそらく幼稚園の友達の中で ただ一人やったことがなく、 いつもいつも 「やりたい、やりたい。」 「やらせて、やらせて。」と言っていた。 スーパーでそのゲーム機の前を通るたびに 並んでいる子をうらやましそうに見ていた。 私は、はっきり言ってこういうゲームをさせたくない。 何十枚ものカードをホルダーに入れて 自分の順番を、まだかまだかと待つ子供達。 男の子版は、「ムシキング」とかいうやつらしいが、 こっちにも行列が出来ている。 この日まで、娘にはさせてなかったので、 自分でチラシを切って絵を描き、 お手製カードを作ったりしていた。 少しかわいそうだとも思ったが、それはそれ。 そんなある日、 友達から本物のカードをもらって帰っていた。 うれしそうだった。 そして、この日ついに、 ラブ&ベリー解禁と相成った。 私としては、させたくはなかったのだが、 妻も「もうさせてやったら?」と言うし、 深入りさせなければと、許した。 何十枚もコレクションを持たすことだけは なんとしても避けなければならない。 私から許しをもらい、前の日から楽しみにしていた。 事あるごとに「明日は、ラブ&ベリーが出来る。」と言っていた。 ランドセルも買うと言ったのだが、娘にはそれ以上に 自分で100円を入れてカードを取り、 ゲーム機を叩くことが、楽しみにしていたようだ。 今まで、我慢して我慢して、やっとできるということで 人一倍、うれしいはずだ。 私が子供の頃とは、随分と遊びも変わった。 これも時代かもしれないが、その一言で片付けてしまいたくない。 ただ、いずれにせよ、 子供が欲しいと思ったものを、すぐ買い与えるのじゃなく、 我慢させて我慢させて、それでもまだ欲しい、やりたいという 気持ちがあれば、そこでもまた少し我慢させて、考えさせる癖を 付けたいと思うのだ。 何でもそうだが、欲しいと思ったものが簡単に手に入るような 習慣だけは付けさせたくないのだ。 そうすれば、それが自分のモノとなったとき、 何倍もの喜びになると思うのだ。 この世の中、自分の思うように事が運ばないことが多い。 いや、そうならないことのほうがほとんどだ。 そのときどうするか? そのための予行演習でもないが、でも、 娘には「欲しいものは簡単に手に入らない」 ことだけは解って欲しいと思うのだ。 このゲームは100円だが、もちろん金額には関係ない。 親として少しイジワルをしたかもしれないが、 「やってもいいよ。」と許した後のうれしそうな表情を見ると これも正解だったのかもしれないと私は思うのだ。 一回だけの約束で、100円使った。 初めてのことで、ゲーム機をうまく叩けず、 それどことか、やり方すらよくわからなかったが、 それでも、娘はとても満足そうだった。 欲しいものは、やすやすと手に入らない。 でもそれを手にすることができたら、 どんなにうれしいことだろう。 そして、手に入れる。 「ああ、今まで待った甲斐があった。うれしいなぁ。」 こんな些細なことからでも学んでくれればと思う。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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