ヤラレル前に手を打て！

・・・つくづく思った。

先日工事をさせて頂いたお宅の不具合。
取付けたばかりのサッシの動きがどうも重いのだ。
全く同じものを、その1週間前につけたのだが、
そちらは良いのに、すぐ追加工事を頂いた分が、そんな具合。

これまでに２回行き、それでも改善されないので、とうとうメーカーを呼んだ。
私としては、悪いけど「メーカー（の言うこと、すること）は信じない」主義なので、
躊躇したが（決して変なプライドがあるわけでも何でもない）これはもう仕方ないと思った。


今日が3回目の訪問になったのだが、
先日メーカーに状況を話して、どんな原因が考えられるかと尋ねたら、
一番考えられるのは、施工ミスということだった。
ま、私としてはメーカーの言うことは信じないにしても、
製品に関しては、今どきおかしな物は無いと思っているし、
粗悪なものが売れる時代じゃないし、商品管理も行き届いているだろうし、）
だから、結局行き着く所は施工ミスなのかもしれないなあと思っていた。
とは言うものの、
先日レーザー墨出し器を持参して見たところ、
メーカーが言う所の取付についての狂いはなかったので、
それもどうかと思うし、
でも、もしかしたらどこかに私の見落としがあるのではとも思っていた。

今日の訪問にあたり、万が一のため、同じ部材の手配をお願いしても、
「もしそれで改善されなかったら？」みたいなことを言ったところをみると、
余程、商品に自信があるのか、
それとも、自社製品をまずは擁護することが会社への忠誠心だと思っているのか、
あるいは、「そういう対応をせよ」みたいなお触れでも出ているのか。
それを、現場のことを知らない女性事務員が言うものだから、カチンと来た。
だからと言って、絶対に施工ミスではないとも言い切れないので、
言い返すこともできず、今日の日が来た。

そして午後、担当営業マンとそれを製作している工場から技術担当のおじさん二人が来た。
いよいよ判決が下されるのだ。
私としては、施工ミスでもなんでも、とにかく原因がどこにあるか知りたかった。
施工ミスは何ともはずかしいことではあるのだが、そんなことを言ってる場合ではない。
これからのこともあるし、何と言っても、
お施主さまには、かなりのご迷惑をおかけしているのだから。


で、結果は。

明らかに商品自体の不具合だった。

私が頼んでおいた部材を工場から持って来ていた（こういう点はさすが技術担当）が、
それと取り替えるとスムーズに動いた。
もちろん、元々が粗悪品だったわけではない。マトモなものだ。
しかし、目視ではわからないが、どこかに何かしら原因があるのだろう。
その証拠に、部材をそっくり交換したら改善されたのだ。
技術のおじさんも原因が分からず不思議がっていたが、これは事実。
「帰って早速調べます。すみません。ご迷惑をおかけしました。」
と何度も言っていたが、この様子を
「（どうせ）施工ミスじゃないの？」と言っていたという社員たちに聞かせてやりたい。
ま、そんなものだろう。。。
メーカーとはそんなものだ。特にこの業界は。。。

ま、何はともあれ改善できてホッとした。
そして何より、何度もお伺いさせて頂いたお施主様には本当にご迷惑をおかけした。

同じものは、これまでも何度か扱って来たのに、こんなことは無かった。
それだけに、今回のことは非常に勉強になった。
そして、どんな小さな仕事でもキチンと「いい仕事をしよう！」と、つくづく思った。
これはまさにこの方から学ばせて頂いている。
どんな小さなことであっても、いや、だからこそ絶対に侮れない、のだ。
思ってはいるのだが、なかなかできない。。。

建築業界では何かクレームが起こると、
それに関わった他の業者やメーカーのせいにしたがるが、
絶対にそんなことはしないようにしなければと思った。
とにかく自分の施工範囲においては、厳しい目を持ち続けよう。
・・・これが一番難しいんですけどね。

私もまだまだ日々精進です。


久々の更新、なーんかリキんじゃった（笑）。