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6月27日に「6月のうしかい座流星群」が出現する。今年は月のない深夜に観測される為に、
例年よりはっきり見えるかもしれないのである。 うしかい座流星群は例年、1時間に見える流星の数が10個程度と、やや地味な天体ショーだ。 其れに比べ、華やかな8月のペルセウス座流星群では1時間に平均50~60個の流星が観測され ると言うのだ。 しかし、今年のうしかい座流星群は、月が沈んで夜空が暗くなってからピークを迎えるため、 各観測地の深夜から夜明け前にかけてが最も観測に適した時間帯となる。そのうえ、流星群の 出現自体が例年より大規模になる可能性もある。 「通常、天文ファンにとって見ごたえのある流星群ではないが、予想外に大規模に出現し、 観測に値する現象となる可能性は常にある」とカナダ、バンクーバーにあるH.R.マクミラン宇宙 センターの天文学者ラミンダー・シン・サムラ氏は話す。 「うしかい座流星群の出現規模を予測するのは困難だが、過去には大出現して、1時間に100個以上の流星が観測された年もある」と。 うしかい座流星の火球(明るい流星)NJT協会提供 毎年出現する他の多くの流星群と同じように、うしかい座流星群は、彗星が通り道に残していく 砂粒大のかけらによって引き起こされると考えられている。 彗星が太陽に接近すると、彗星の氷が蒸発し、細かい塵や、時には岩石の小さな塊を放出する。 通り道に沿って残された此れ等のかけらは、やがて太陽の周回軌道に乗るのである。 そして、この彗星粒子の集まりの中を地球が通ると、かけらが地球の大気中で燃え、我々が流星 と呼ぶ光の筋になるのである。 「うしかい座流星群の母天体は、ポンス・ヴィネッケ彗星だと考えられている。太陽の周りを6.4年 の周期で公転する短周期彗星だ」とサムラ氏は述べる。 うしかい座流星群は、母彗星が地球軌道を横切ったことにより、1916年、1921年、 および1926年に特に大規模な出現を示したのである。 流星群はその後、70年近く目立った活動を見せなかったが、1998年6月末に再び大出現し、 多くの流星や火球が北半球全体で観測されたのである。 この年の大出現は、ポンス・ヴィネッケ彗星が1800年代に木星に接近したさい、彗星の通り道に、 複数の彗星粒子の集団が残されたことが原因ではないかと考えられているのだ。 うしかい座流星群が近々また大規模に出現するかどうかはわからないが、 月明かりに邪魔されない今年は、流星群を観測するまたとないチャンスだ。 流星群は南西の空、うしかい座の付近から放射状に出現する。 うしかい座流星群と呼ばれるのはそのためだ。 一般には、うしかい座流星群の流星は明るく、時速6万4000キロと比較的スピードが遅い 事で知られる流星なのである。毎年見られる他の流星群は、ほとんどがこの3倍以上の速さなのだ。 サムラ氏は、2012年のうしかい座流星群と、起こりうるその大出現をなるべくはっきり見る ためのアドバイスとして、光害から離れた場所での観測を呼びかけている。 「街明かりから遠く離れたところまで行って、この天体ショーを楽しんでほしい。光を放つ電子機器はそばに置かず、明かりのついたところに近寄らないようにして、暗闇に目を慣らすといい」と。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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