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偏屈たぬきのへそまがり投資日記

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Jul 20, 2014
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  3連休なのに外出の予定が無いので、図書館で借りた本を読んで過ごしている。

  小ダヌキは、何を思ったか、「きらわれものシリーズ」という図鑑を借りてきて、
  「お父さん、ゴキブリは1年間に10万匹に増えるんだよ」とか教えてくれる。

  うーん、複利という大事な概念が含まれているなー、とか思いつつも、気持ち悪いので適当にあしらって、

  私は、クリストファー・H・ブラウン著、林康史監訳の「バリュー投資」という本を読んだ。

  クリストファー・H・ブラウン流のバリュー投資の初歩を分かりやすく解説した本で、大変読み易い。一般投資家向けで、読み応えのある本だったように思うので、今回はその読後感想などを。


1.クリストファー・H・ブラウン流のバリュー投資

  クリストファー・H・ブラウン流のバリュー投資を私なりに要約すると、こんな感じ。

   〇スーパーでステーキ肉を買うように、株も特売日にお得に買うべき。

   〇そのためには、本質的価値を見極め、それよりかなり割安という”安全領域”のある銘柄を選ぶ

   〇まずは、スクリーニング。PER、PBRなどの指標でスクリーニング。

   〇資産を見るときは、流動性が確保されていることが重要、流動資産と流動負債の比率などをチェック。借り入れに頼る経営は、業績悪化時の生き残りを貸し手の判断に委ねることになるので危険、負債比率の小さい会社の方が良い。”のれん”のような無形資産は資産価値を測るのが難しいので除外して考える。また、過剰在庫が有れば割り引いて考えることが必要。

   〇利益を見るときは、子会社や土地の売却で利益が嵩上げされていないか、工場の閉鎖など一時的な費用が入ってないかなどをチェックし、会社の本来の力を見極める。また、ストックオプションなど将来の株数増加が見込まれるときは、希薄化後の値で見ておく。また、成長企業は指標面で見劣りがしても将来の成長で補える。

   〇以上のようなスクリーニングを行ったうえで、会社を詳しく調べてみることが重要。
    ・製品価格の見通しはどうか?値上げは可能か?
    ・売上高はもっと伸びるか?
    ・いまの売上高のままで利益を増やすことができるか?
    ・売上高に対する販売費・一般管理費の比率はどうなりそうか?
    ・売上高を伸ばせるとしたら最終利益はいくら増えるのか?
    ・以前より利益率が低下していないか?少なくとも競争相手より高い利益率を達成しているか?
       ※一時的な原因(経営者の判断ミス、新製品の失敗など)、外的要因(金利の上昇、燃料費の高騰)によるものなら、利益率を回復することが可能。
    ・一時的な費用を計上していないか?
       ※工場の閉鎖、訴訟、不採算部門の閉鎖など費用が一時的なら、利益は以前の水準にもどる

    ・切り捨てることが可能な不採算部門があるか?
       ※経営陣の判断しだいで、不採算部門を除去し、株価は大きく上昇可能。
    ・経営陣は、ウォール街のアナリストの利益予想に納得しているか?
    ・向こう5年間でどのくらい成長するか?どのようにすれば成長が可能になるのか?
    ・事業活動で得られた余剰資金をどうしようとしているのか?
       ※将来の利益増加につながることができるか。
    ・競争相手は何をしようとしているか?
    ・競争相手と比べて財務状況はどうか?
       ※資本利益率(利益/(自己資本+負債))は競争相手と比べてどうか。また、多額の借入金は競争相手に負ける要因。株式市場の評価はどうか、PERに差があるなら市場はどんな点に注目しているのか。
    ・買収されるとしたらいくらか?
    ・自社株買いを計画しているか?
       ※発表するだけで実行しない会社、ストックオプション等を相殺するに留まる会社もある。発行済み株式数が本当に減少するのか。
    ・インサイダーは何をしているのか?
       ※経営陣が株を買っていれば良い材料。(米国ではインサイダーの売買状況についての開示義務があるるとのこと。)

   〇外国の会計基準は米国とは違うので、思わぬ掘り出し物が見つかることも。
     ※米国企業は、経営陣のボーナスを正当化し、ストックオプションの価値を増やすために、株主に良い顔(利益を大きく計算)しようとする。欧州と日本の企業は内部留保に気を配り、早めに減価償却しようとする傾向があり、米国基準のもとで計算した場合に比べ利益や資産が低く見積もられる。会計方法に関し、欧州が宝探しなら、米国は地雷原。

   〇為替は難しいので、ヘッジする。ヘッジしないというやり方もある。通貨変動を予想して、ヘッジしたりしなかったりというのが一番まずい。

   〇投資はマラソン。重要なのはタイミングでなく、マーケットの中にいる時間

   〇頻繁に売買すると、税金や手数料の分、損をする。

   〇(バリュー投資に徹するという)やり方を変えない。
     ※バリュー投資家が辛抱しきれず”人気銘柄”に手を出すようなときこそ、流行の終わり。
     ※どのハイテク企業が次世代のマイクロソフトになり、どの企業が大失敗に終わるかを予想できるなどということは信じない。安全領域と割安な株価という基準に見合う銘柄で分散されたポートフォリオこそが最適。

   〇いつの時代も、外国においても、PER、PBRの低いグループへの投資が高いリターンをもたらすとの実証データがある。

   〇(著者のブラウン氏は採用していない投資手法であるが)「落ちるナイフ(過去1年で60%以上下落した銘柄)」の倒産確率は市場平均の4倍高いが、全体で見れば市場平均を上回るリターン。検討に値するかも。


2.感想など

  2009年に63歳で逝去した著名バリュー投資家のクリストファー・H・ブラウン氏が、2006年に一般投資家向けに書いた ”The Little Book of Value Investing”の翻訳本。

  ・バリュー投資として、実に王道であり、読んでいて初心に帰る思いがした。

  ・一方、著者は米国会計基準の人であるため、”一時的な利益や損失を除外して考える”とか、”のれんなどの無形資産は除いて考える”などのノウハウを説いているが、
   日本基準であれば、初心者でも経常利益(米国には相当する概念が無い)を見るのが当たり前だし、”のれん”は計上しない(積んでも償却する)のが通常。日本基準の会計は、実に投資家目線のツールである。日本株を相手に日本基準の決算を使えるのはバリュー投資家として、とてもありがたいことだ。(米国基準は、米国人投資家から見ても、”経営陣のボーナスを正当化し、ストックオプションの価値を増やすため”のツールに映るらしい。)

   
  読んでよかった。有意義な休日であった。





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Last updated  Jul 20, 2014 07:21:44 PM
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