♪ 寒空に家を持たざるものたちの見下ろしている幼稚園庭
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人間や、蟻塚や地中を棲みかにする動物は別にして、普通、動物は繁殖時以外は家を持たない。
うだるような猛暑の夏も、寒風吹きすさぶ冬の日も、体毛の増減だけ(脂肪なども)でその温度変化に耐えている。
蝶や蚊などの昆虫も生体のまま冬を越すものも少なくないし、メダカは薄氷の張った中で冬を耐える。水鳥たちは凍るような水上で冬を越す。
変温動物はその環境に適応するように仕組みが出来ているが、冬眠もしない哺乳動物や鳥類はなかなか大変だろう。為すすべもなくじっと耐えるだけの冬の日々は、かなりのストレスに違いない。
唯一例外を作ったのが長野のニホンザル。たまたま温泉があった野猿公苑で、何かのはずみで子猿が温泉に入った。それが気持ちいいことが分かって、母猿達にも伝わり何時しか苑全体の冬の風物詩になって行った。
長野県下高井郡の「地獄谷野猿公苑」
温泉の味を覚えた猿たちは、「湯冷め」なんかしないのだろうか? なんて心配したりする。
ヒトは、皮膚の汗腺から汗を出し、その気化熱で体温を調節しているため、湯上りに必要以上に熱を放出して体温が急激に下がりすぎ、湯冷めをする。
サルのように全身を毛に覆われた動物は汗腺が少なく、汗をあまりかかないために、急激な体温変化は起こりにくいので「湯冷め」はしないとか。
更に、寒冷地適応で体の末端の毛細血管が収縮し体温を奪われない機能が発達しているため、サルはヒトと比べると湯冷めをしにくいらしい。雪の上で裸足で暮らしていても霜焼けにならないのもそのためだとか。
北海道函館市の熱帯植物園でも、サル山のプールに温泉が引かれ、約100匹のサルたちが湯に浸かる。 同園によると、ニホンザルは湯加減にうるさく41度が適温で、それ以上でもそれ以下でもあまり入らなくなるという。
この温度は裸の人間とほとんど同じで、毛皮を着ていてもいなくても変わらないところが面白い。
崖っぷち解散に踏み切った野田首相。皆で与党という温泉に入ってみたものの、足を引っ張って沈めようとする奴や、勝手に出て行って温泉の湯を抜く奴やらでゆっくり浸かってもいられない。
散々石を投げ込まれ、温泉の底はどんどん浅くなる。出れば湯冷めもままならないと、羽交い締めして止められても、もうおめおめと浸かってはいられない。
野に下がって寒風に晒されている輩が、今度はわしらが入ると責め立てて万事休すの永田苑。
餌に群がる野獣どもと、湯けむりかすむ泥仕合。負けて地獄の野猿谷。温泉にしょせん泥鰌は生きられないか。一世一代、松の廊下で刀を抜いて、乾坤一擲大勝負。男の花道まっしぐら~。
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◆2006年5月8日よりスタートした「日歌」が千首を超えたのを機に、「游歌」と
タイトルを変えて、2009年2月中旬より再スタートしました。
◆2011年1月2日からは、楽歌「TNK31」と改題してスタートすることにしました。
★ 「ジグソーパズル」 自作短歌百選(2006年5月~2009年2月)
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最終更新日
2018.09.06 18:52:08
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プロフィール
sunkyu
日本の四季と日本語の美しさ、面白さ、不可思議さ、多様性はとても奥が深い。日々感じたことを「風におよぎ 水にあそぶ」の心持ちで短歌と共に綴っています。 本業は染色作家
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