♪ 受けたるを忘れぬ虐め深々と心に浮ける親切もしかり |
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やった方は全く覚えていないが、された方は一生覚えているというのは、「虐め」が如何に心を傷つける行為であるかが証明している。
それと同じように、してもらった親切はずっと後まで覚えているもの。してあげた方は当然の親切心でしたことなので、すぐに忘れてしまうというところも同じだ。
しかし、その内容は正反対だ。正反対のものが同じ現象をもたらすというところがとても興味深い。よく覚えているというのは、その事柄がその人に取ってとてもインパクトの強いものであるため、時々思い起こしては反芻するからだろう。
「涙が出るほどいい話」という「小さな親切運動本部」が出した本を、図書館で借りて来て読んでいる。この本のタイトルが気に入らないが、何となく読んでみたくなった。
様々な年齢の庶民が体験した親切。1985年から1997年までのキャンペーンで応募のあった七万通の中から131編を選んで収録した第三集のもの。
これがいいのです。寝る前に布団の中で読むのですが、涙が湧いてきて枕を濡らすことがしばしばだ。まさにタイトル通り。元々こういう何気ない事にほろっとする質なので、それが満載となればどうしようもない。
親切をしてあげている方は軽い気持ちの場合が殆どなのに、受けた側は心底助けられ、励まされているという事実。
人気のある本と見えて、栞ヒモが擦り切れていたので、
新しいヒモを付け加えておいた。
ごく些細な事での親切が、如何に大きな助けになったかを後から思ってお礼を言わずにいたこと、切羽詰った状況で助けられて名前も聞かずにそのままになっていることを悔いる、そういう内容のものも多い。
一見怖そうな人に親切にされたり、満員電車で外国人が席を”空けてあげて”と頼んでくれたこと、道を聞きに立ち食いソバ屋に入って来た老人を喰いかけのまま道案内した青年とか・・・・。
兎に角、こんなに親切な人が世の中に沢山いるんだということ。自分がこの立場だったら、多分出来ないだろうと思うことばかり。
若いころから席を譲るという事だけは抵抗なく出来ていたが、大概はなるべく関わりたくないという風にして生きて来たことを、今は反省している。お礼なんか言われなくても、本当は心の中でどんなにか感謝されているということを知っただけでも、この本を読んだ意味があると思う。
私も、機会が有ればどんどん親切心を表に出して、実行しようという気になった。善行は他人のためにするというより、自分の心の中に灯りをともす様なものだと思う。その灯りは他所からは見えないが、間違いなく自分の心の中を照らしてくれる。
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◆2006年5月8日よりスタートした「日歌」が千首を超えたのを機に、「游歌」とタイトルを変えて、2009年2月中旬より再スタートしました。
◆2011年1月2日からは、楽歌「TNK31」と改題してスタートすることにしました。。◆2014年10月23日から「一日一首」と改題しました。
★ 「ジグソーパズル」 自作短歌百選(2006年5月~2009年2月)
☆短歌集「ミソヒトモジ症候群」円居短歌会第四歌集2012年12月発行
●「手軽で簡単絞り染め」
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プロフィール
sunkyu
日本の四季と日本語の美しさ、面白さ、不可思議さ、多様性はとても奥が深い。日々感じたことを「風におよぎ 水にあそぶ」の心持ちで短歌と共に綴っています。 本業は染色作家
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