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魅惑の西洋食器でテーブルコーディネートを

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July 23, 2007
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カテゴリ:カテゴリ未分類
最近ちょっとダレている感のある私、しゃんとしたくて、先日このブログで触れて行きたい思いが募っていた書写山円教寺(書寫山圓教寺とも)へ行ってきました。円教寺は西の比叡山と称される天台宗のお寺、花山法皇・後白河法皇・後醍醐天皇の行幸のあった由緒ある古刹で、かつては30余の堂塔伽藍、寺領833石、霊域35町歩、山上に学ぶ僧1,000人といわれ、学問修行の大道場だったところです。何年ぶりかで訪れました。

えっ?月曜日に?って、そうなんです。月、火と会社が夏休みでお休みです。普段、時間的になかなか行けない事柄(郵便局など)を集中的に済ませて、行って参りました。

登山道を歩いて登ってもいいのですが、前日に雨が降り足もとがぬかるんでいることや時間的なことを考え、書写ロープウェーで上ります。下の写真が山麓駅の辺り、子どもたちの絵が幾つか飾られていてかわいい、写真はその一つ。

山麓駅

ロープウェーに乗ること数分、遠ざかっていく街並みを眺めながら山上駅に到着、そこから徒歩で登っていきます。降口では、まるで仙人が持つような長い長いまるで蛇のような杖を希望者に貸し出してくれるのですが、私が持ってもサマにならずおかしいのでそのまま。
月曜日とあってか、まるで人は少なく、ひっそりとしています。下の写真の仁王門まで徒歩10分くらいでしょうか。途中の参道脇には西国三十三カ所各霊場の観音像33体が並んでいて、そこそこで頭を下げますが、何組かの老夫婦は、それぞれの像の前で手を合せ、ちゃんとお参りしていて、ちょっと自分が恥ずかしくなりました。

仁王門

仁王門をくぐると、そこは聖域とされているところです。

下が十妙院入口。こういう何気ない佇まいに、日本の建物の美しさを感じます。この建物内には江戸時代の狩野派の画家である狩野永納筆の襖絵が多数残されています。

会館

下の写真が本堂の摩尼殿、石段の下から見上げたところです。創建は天禄元年(970)なのですが、何度か火災に遭い、昭和8年(1933)に再建されたのが現在の摩尼殿となります。摩尼とは梵語でどんな願いも叶う如意宝珠の意。

摩尼殿

京都清水寺に似て舞台づくり、崖の上に立っています。性空上人が入山して4年目(開山は康保3年(966年))、天人が崖地の桜の木を盛んに拝む様子を見て霊木だと確信し、その桜を切り倒さずに生木のまま、6本の腕を持つ六臂(ろっぴ)如意輪観音像を一心に刻み円教寺の本尊としています。根のある生木に彫られた本尊を安置する本堂は、この崖地に築く以外になかったそうです。

摩尼殿

虹色の光のシャワーを浴びる摩尼殿。こういう光に包まれると、みなの願いを成就へと導きそうです。

摩尼殿

急な石段を上がり、次に短い石段を上がって摩尼殿内へ。読経が流れる中、線香を焚いて煙を浴び、手を合せました。写真は摩尼殿の舞台。

摩尼殿

おみくじを引いてみました。結果は内緒よ(微笑)。

おみくじ

おみくじを結んで、おみやげを買って、さぁ~歩くぞぉ~とばかりに(だって36万平方メートルと広大です)出発、これからが修行?の旅です(笑)。

お守り

大黒堂

下の写真が大講堂。お経の講義や論議が行われた僧侶の学問と修行の場です。ちょうどこの時は市内の小学生たちが林間学校に訪れていました。ここで宿泊し思う存分自然に触れ合うことができるなんて、なんて素敵!羨ましいです。
ここは大講堂と下の写真の常行堂、2つをつなぐ食堂(じきどう)が「コ」の字形に並んでいて、「三つの堂」と呼ばれています。

三つの堂

下の写真が常行(じょうぎょう)堂。僧侶がひたすら阿弥陀仏の御名を唱えながら本尊の周りを回って修行をする常行三昧の道場です。真ん中の食堂の写真がありませんが(上の大講堂の写真に端だけ写っています)、ここも元は1174年、後白河法皇によって建てられた由緒ある建物。

三つの堂

下の写真が奥の院と呼ばれる、性空上人を祀る開山堂です。寛弘4年(1007)、上人の98歳での没年に高弟延照が創建、弘安9年(1286)に焼失し、現存のものは江戸期寛文11年(1671)に再建されたものです。

性空上人は比叡山や九州の霧島山などで修行を積んだ後、57歳にして更なる修行を志して書写山に入り修行一途の道に入っています。
この開山堂横には、平安時代の歌人、和泉式部の歌塚が立っています。一条天皇の中宮、上東門院彰子ら女七人と書写山にやって来た和泉式部は、高名な性空上人に会いたがるのですが、上人は躊躇い、ついに会えず終いの式部は、歌を残します。
「暗きより 暗き道にぞ入りぬべき 遥かに照らせ 山の端の月」
この歌に感動して詠んだ性空上人の返歌
「日は入りて 月まだ出ぬたそがれに 掲げて照らす 法(のり)の灯(ともしび)」
日とは釈迦、月は次に衆生を救う弥勒菩薩のこと。
まだ女人禁制でなかった時代の出来事です。ここのご住職からそんなお話などを伺いました。

奥の院 開山堂

下の写真が、性空上人に仕えた乙天、若天(おとてん、わかてん=不動と毘沙門の化身)の二童子を祀る護法堂です。

不動堂・護法堂

このお寺の境内には、一体どれほどの木々があるのでしょう?欝蒼と生い茂っていますが、今の季節、緑がとってもきれい。このお寺の境内は国指定の史跡で、また多くの重要文化財があることで有名ですが、山の、木々の呼吸する神聖で厳かな空気がたまらないのです。このシャワーを浴びることで濁った心も澄んでくるような、そんな気が致します。

山の緑

境内端っこの展望公園から眼下を臨んで。山々の連なり、こういう景色をぼんやり眺めていると現実を忘れてしまいそう。

山頂からの眺め

円教寺の大仏です。ひっそりと、だけどしっかりと見守っていらっしゃいます。

大仏

木の根の階段の急坂を登っていくと白山権現(下の写真)、展望公園の辺りよりこの辺り(裏)が実は山の頂点となります。が、ここでは展望はありません。ここは、大講堂、摩尼殿に次いで性空上人が吉所としたところで、上人が「この山に登るものは菩提心を起こし、また峰に棲むものは六根(六根とは、眼・耳・鼻・舌・身・意)を浄められる。」という文殊菩薩のお告げを受けて、行を積み心眼を開いたところとされています。また、性空上人入山以前より祠があり、素盞鳴尊を祀るお堂だったそうです。 

白山権現

苔もいたる所に。苔の道も風情があるでしょう?ここは瑞光院へと続く道。

苔の道

「慈悲(こころ)の鐘」をついて帰路へ。ゴーンという音が幾重にもなって辺りにこだまします。

慈悲の鐘

慈悲の鐘

ロープウェー乗り場からの眺めです。

山上駅からの展望

今日は境内に4時間ほどいたでしょうか。山道を歩いてばかりで汗が吹き出ましたが、少し何かを取り戻したかのような、そんな小さな旅でした。





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Last updated  July 24, 2007 10:11:59 PM
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Re:小さな旅 書写山円教寺 (07/23)   Yori Halford さん
heren'sさんはいつもお写真が上手で見入ってしまいます。お手本にしないと・・・。
本堂の摩尼殿、造りがすばらしいですね。こういう複雑な構造を見ると昔の人の設計・デザイン力のすごさを感じます。
僕はたまーに比叡山・延暦寺に行きますが、B型だからかお参りしたら「さて、蕎麦でも食べるか!」と蕎麦食べて帰ってしまう・・・。もっとゆっくりいればいいいのにね!それに最近運動してないから次行ったらheren'sさんみたいに歩いてみます。きっと何か感じるはずですよね。で、感じたのが「あーおなか減った」だったりして!すみません、バカなことばかり書いてしまって・・・。 (July 25, 2007 12:01:17 AM)

こんばんは   kopanda06 さん
静かな時間をすごされたのですね。
またかなり歩かれて運動にもなったことでしょう。
当初の目的の「しゃんとする」ことは達成できましたでしょうか。

私は寺院の軒裏の細工に興味があります。
しかし暗い軒裏を見ようとするほどに、空からの太陽の光が目に入り、何も見えなくなります。
軒裏は、暗すぎて眩しいのです。
この矛盾にも何か教えがある気がしています。

苔生した坂道は風情がありますが滑ります。
私も時に苦労します。
足元にはお気をつけください。

(July 25, 2007 12:49:01 AM)

Re:小さな旅 書写山円教寺 (07/23)   SIR JAPAN さん
いいところですね。
これだけの広さ、札所とのことで歩くことにも意味があるのでしょう。

ところで、口上「外郎売り」に出てくる「書写山の社僧正」というのは
ここと関連があるのでしょうか。 (July 25, 2007 09:41:05 AM)

お久し振りです   やも さん
こんにちは。
日本建築と緑の木々、素敵ですね。
癒されました(自身が和のHPの管理人なのに)

どうやら私は、暑気にあてられると無気力になる性質らしく、この時期は、暇が出来てもぼ~っとして過ごしてしまう事が多いです。
ひたすら引きこもって読書やら妄想やら、精神が健全ではなくなっております(苦笑) (July 28, 2007 11:12:33 AM)

Re[1]:小さな旅 書写山円教寺 (07/23)   heren’s さん
Yori Halfordさま

>heren'sさんはいつもお写真が上手で見入ってしまいます。お手本にしないと・・・。

いえいえ、被写体がいいからだと思いますよ。私は古い古いデジカメで、ただ見たままを撮っているだけです。撮影テクニックや画像修整なども一切なくて、ほんと、そのまんまなのです。

Yori Halfordさまのお写真こそ、感動致します。特に小鳥やお花など自然を撮っているものは、私などとてもあんな風に撮れないと思いますもの...。


>本堂の摩尼殿、造りがすばらしいですね。こういう複雑な構造を見ると昔の人の設計・デザイン力のすごさを感じます。

そうですね。この摩尼殿は何度か火災で焼失し、昭和8年(1933)に再建されていますが、近代建築の草創期の指導者の一人、武田五一の設計で再興しています。武田五一というとアール・ヌーヴォー、ウィーン・ゼツェッションの日本への紹介者というイメージが強いかもしれませんが...。身のまわりの物すべてをデザインすること、そしてその統合を図ることを目指していた彼は多くの素晴らしい建築物その他を残していますが、これもそのひとつだと思います。

>僕はたまーに比叡山・延暦寺に行きますが、B型だからかお参りしたら「さて、蕎麦でも食べるか!」と蕎麦食べて帰ってしまう・・・。もっとゆっくりいればいいいのにね!それに最近運動してないから次行ったらheren'sさんみたいに歩いてみます。きっと何か感じるはずですよね。で、感じたのが「あーおなか減った」だったりして!すみません、バカなことばかり書いてしまって・・・。

いえいえ、そんなことありませんよ。食はやはり楽しみのひとつですもの。衣食住の大切な部分を占めているわけですし...。昔は私、駅そばを食べている人が羨ましくて仕方ありませんでした。今、駅そばを食べようと思えばいつでも食べれるわけですが、それは何故か未経験のままです。
(July 29, 2007 12:29:15 AM)

Re:こんばんは(07/23)   heren’s さん
kopanda06さま こんにちは。

>静かな時間をすごされたのですね。
>またかなり歩かれて運動にもなったことでしょう。

そうですね。心を空っぽにして?歩き回りました。

>当初の目的の「しゃんとする」ことは達成できましたでしょうか。

これはどうでしょう?まだまだ修行が必要だと思います。ただ心に何か満ちてくるのは感じました。

>私は寺院の軒裏の細工に興味があります。
>しかし暗い軒裏を見ようとするほどに、空からの太陽の光が目に入り、何も見えなくなります。

写真を掲載していないのですが、開山堂の四方の軒下には屋根の重みを全身で支える形の力士像があります。左甚五郎作です。だけど西北隅の一カ所だけこの力士像がなく、屋根の重さに耐えかねて逃げてしまったという伝説があるそうです。色々と面白いですよね。私はこの力士像、しっかり見て参りました。

>軒裏は、暗すぎて眩しいのです。
>この矛盾にも何か教えがある気がしています。

kopanda06さまらしいですね。暗すぎて眩しい、確かにそういう部分、あるような気が致します。どのような教えのもとにそうなっているのでしょうね。

>苔生した坂道は風情がありますが滑ります。
>私も時に苦労します。
>足元にはお気をつけください。

確かに滑りそうになります。またここは急な山道も多く、前日に雨が降りぬかるんでいると足を取られ、転びそうになったり尻もちをつきそうになったりもいたします。木の根がはって階段状になっているところを進む時もフラつき、注意が必要です。この日は転んだりするということはありませんでしたが(あまりに急な登りなどは避けたため)、逆に転ぶのもいいかな、と思ったりもいたします。人生と同じですね。
(July 29, 2007 12:45:44 AM)

Re[1]:小さな旅 書写山円教寺 (07/23)   heren’s さん
SIR JAPANさま こんにちは。

>いいところですね。

はい。ちょっと下界とは別世界です(笑)。ここを林間学校で訪れた小学生たちも、色々と学ぶことが多かったのでは、貴重な経験となったのでは、と思います。

>これだけの広さ、札所とのことで歩くことにも意味があるのでしょう。

まず仁王門まで辿り着くのでも800メートルくらいあり、門をくぐってからもまた長い。バスが出ているほどです。ただ、できるだけ歩きたいですね。時間がない観光客は摩尼殿だけみて帰る人が多いようですが、できることなら他も見てほしいと思います。木々の緑、自然も含めて。

>ところで、口上「外郎売り」に出てくる「書写山の社僧正」というのは
>ここと関連があるのでしょうか。

多分ですが、ここのことだろうと思います。
(July 29, 2007 12:58:16 AM)

Re:お久し振りです(07/23)   heren’s さん
やもさま こんにちは。

>こんにちは。
>日本建築と緑の木々、素敵ですね。

はい。ここはお気に入りの場所です。西国33ケ所の27番札所で、室町時代から明治維新までは女人禁制だったところです。ここは写真や文章などでは到底伝えられない、神聖な空気に包まれています。「深山幽谷の世界」と表現されることが多いようです。

>癒されました(自身が和のHPの管理人なのに)

やもさまのHPは「和骨董の癒し」、私も訪れるたびに癒されていますよ。

>どうやら私は、暑気にあてられると無気力になる性質らしく、この時期は、暇が出来てもぼ~っとして過ごしてしまう事が多いです。
>ひたすら引きこもって読書やら妄想やら、精神が健全ではなくなっております(苦笑)

いえいえ、やもさまの精神は健全に、研ぎ澄まされていっているのではないでしょうか?
(July 29, 2007 01:07:42 AM)

Re:小さな旅 書写山円教寺 (07/23)   ほわいと さん
heren’sさん、こんにちは。

ゆっくり楽しませて頂きました!何度も何度も拝見いたしました!!いつか、必ず、どうしても伺いたいという気持ち100%強状態です。22枚にも及ぶお写真、そして、ご丁寧な解説、コメントを拝読、いろいろが浄化された思いです。私も「慈悲の鐘」をついてきたく存じます。heren’sさんが確実にお立ちになられた同じ場所で。
地球をすべての人々をしっかり見守っていてください
ます大仏さまにも感謝ですね。

heren’sさん、素敵なブログを有り難うございます!! (July 29, 2007 02:06:19 AM)

Re[1]:小さな旅 書写山円教寺 (07/23)   heren’s さん
ほわいとさま こんにちは。

>heren’sさん、こんにちは。
>ゆっくり楽しませて頂きました!何度も何度も拝見いたしました!!いつか、必ず、どうしても伺いたいという気持ち100%強状態です。22枚にも及ぶお写真、そして、ご丁寧な解説、コメントを拝読、いろいろが浄化された思いです。

有難うございます。そう仰っていただくととても嬉しいです。写真、そんなに沢山載せていたのですね。だけど写真と実際の雰囲気はやはり全然違うと思います。あの空気を私はとてもお伝えすることができません。それほど何と言いますか神聖で、これまでここで修行を重ねた数多くの僧の凝縮された時間の重みを感じるのです。そして性空上人という存在にも感動致します。

>私も「慈悲の鐘」をついてきたく存じます。heren’sさんが確実にお立ちになられた同じ場所で。

鐘の音、辺りにこだまするのですが、その響いている空気を残らず吸い込みたくなります。
私は先週行ったばかりだというのに、こうしてブログに書いたりしているとまた行きたい気持ちが募っています。私は近くですので行こうと思えばすぐに行けるのですが...。

>地球をすべての人々をしっかり見守っていてください
>ます大仏さまにも感謝ですね。

この大仏様はちょっと忘れられた感があり可哀そうな気も致します。ここ、円教寺にはそれほど色々なものがありすぎるのかもしれません。

>heren’sさん、素敵なブログを有り難うございます!!

いえいえ、こちらこそ有難うございます。 (July 31, 2007 12:11:12 AM)


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