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高橋信次先生に学ぶ

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2004.03.02
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- 釈尊は日本に生まれていられた -


~高橋信次先生と園頭先生の出会いより~

私(園頭先生)が統一に入ると高橋先生が私に有手をかざして何か訳の分からない言葉で語りかけられた。

「一体、これはどこの国の言葉であろうか、なんということなのであろうか」

という事と、これから何が始まるのであろうかという不安感と共に、期待感が心の底をかすめた。

そのようなその場のことを冷静に見て知っている覚めた心がある反面に、もう一つの心はぐんぐん高く大きく伸び広がって行った。

言われる言葉の意味は全然分からないが、言われているうちに腹の底からぐっとこみ上げてくる一つの思い、感情があった。

もう一つの覚めた心は冷静に「どうしてこうなるのだろう」と思っている。

二、三分間何か言われたが、さっぱり何の事か分からない。

言われた事の意味は分からないが、腹の底からこみ上げてくる。
口を開けばそれがそのまま言葉になりそうな気がしてきて仕方がなかった。

「肉体を持っている人よ、そのまま声を出しなさい」
今度は日本語で命令口調でそう言われた。

冷静な覚めた心は、声を出しなさいといわれても、アーとかウーとか言葉にならない声を出すのは恥かしいし、何かを言えという事には違いなかろうが、どう言っていいのだろうかと心の中で躊躇していると、また「肉体を待った人よ、声を出しなさい」と言われた。

その時のような権威ある言葉を、私はこれまで聞いたことはなかった。

それはそのまま徒わずにはいられない、権威ある言葉であった。

とにかく私は声を出すことにした。

口を大きく開いて、「アー」と声を出した。

とたんにその声は言葉に変わった。
習ったこともない言葉が次々に口をついてとぴ出すと、明状しがたい感動が心の中からこみ上げてくる。

冷静な覚めたもう一つの心は、

「おれは催眠術にかけられたのではないのかな。いや催眠術ではない。自分の意識はこの通りはっきり目覚めてる。口からは次々と知らない、習ったこともない言棄が飛ぴ出すのを自分は見て知っている」

と思っている。

よく霊道現象を催眠術だ暗示をかけられたのだという人があるが、それは違う。

催眠術や暗示は本人が覚醒した後は術中にどういう事を言われどういう事をされたかは全く知らないのである。

しかし、私はそうした霊道現象が終った後も、どういう事があったかを全部知っている。

だからその時の事をここにこうして書くことが出来るのである。

知らない習ったことのない言葉が次々に口をついて出た。

高橋先生が言っておられる言葉の内容が少しずつ分かるようになってきた。

不思議な事であった。

習った事もない言葉の意味が瞬間に頭の中で日本語に翻訳されて分かってくるのである。

そのうちに人の名前が出てきた。

高橋先生が

「あなたはこういう人を知っていますね、その人ももう生れ変ってきているんですよ」

という意味の事を知らない国の言葉で言われると、私はその知らない国の言葉で、

「知っています、知っています。そうですか。懐かしいです」

と言って私の目からは懐かしさのあまりの感動の涙が溢れ、目も鼻もぐしやぐしやになって私は泣くのであった。

冷静な覚めたもう一つの自分は、人よりも大きな身体の自分が身をよじって感動して涙を流し鼻をぐしゃぐしゃにしているのをじっと見つめている。

何人かの名前を言われた後、高橋先生は今度は日本語で私に問いかけられた。

「あなたばヘイマカという人を知っている筈です。その人は過去世であなたとどういう関係にあった人であるか、今度は日本語で答えなさい」

一瞬私はとまどった。ヘイマカという人の名など生まれてから一度も間いたこともないし教えられたこともない。

しかし、私に答えなさいと言われる事は過去世に自分に関係のあった人である事には間違いなかろうと、そう思って思い出そうとしてみても、覚めたその心はなんの答えも出してくれなかった。

これはやはりもう一つの心に聞かなければいけないのだと、たった一瞬前まで私を感動させた胸の奥というか腹の底というか、じっと潜在された自分の心に静かに問いかけた。

「このヘイマカという人は、私とどういう関係にあった人ですか」と。
すると答えが返ってきた。
私はその答えを否定した。

なぜなら、もし自分がそういう言葉を使わなければならない関係の人が自分の側近にあったのだとしたならば、なぜ自分は今生では貧しい家庭に、しかも私生子として生まれてこなければならなかったのかと、心の中から出ててくるその言葉と今生との生活とのあまりにも大きな違いに、疑問を待ったからである。

だがら私は心の中でその言葉を否定した。
私が否定した私の心の中を高橋先生は知っておられた。

「心の中から浮んできたその一言葉をそのまま口にしなさい」

口にしなさいと言われてもらょっと躊躇せずにはいられなかった。
今世での環境からはとても口にしえない言葉であったから一瞬躊躇したのであったが、その言葉以外に適当な言葉が出てこないのであれば、最初に出てきたその言葉を口にする以外になかった。
もし間違っていたら、教えてもらえばいいと思って口にした。

「その人は私の侍徒をしていた人です」

侍従というのは天皇陛下の側近の方を申し上げるのであるから、平凡な民間人の我々が口にすべき言葉ではなかったのであるが、その言葉以外に出てこなかったのであるから仕方がなかった。

「そうです。その通りです。その人は今、京都に生まれ変わって出てきてわります。あと二ヶ月したらその人も私のところへ来る筈です」

そう言われたとたんに、私の目に映ったのは高橋先生の姿の上に二重写しになっているお釈迦さまの姿であった。

だから私は

「仏陀、お懐かしゅうございます。偉大なる観自在者 仏陀」

と言って私は高橋先生の前に泣き伏したのであった。

「ウパテッサー(これは私が過去世で生まれた時に付けられた子供の時の名である)二五○○年を距ててこの日本で再ぴ一緒に会うことが出来ました。私も懐かしい、インドの時と同じように今世でもやりましょう」

高橋先生も泣かれた。
一緒にいた人達もみな泣かれた。

あまりにも不思議な現象であった。
事実は事実である。

宮崎から来られた二人の婦人も初めて見る現象に、驚きの表情を持って泣いていた。

「あっ、先生の頭に金がついている」

一人の婦人はそう言って私の頭から額のところについている金をとられた。
全く不思議な事であった。

高橋先生が
「正しく心を開いた光の天使には、そういう現象があるのです」
と言われた。

高橋先生が熱を入れて講演をされると、頭から顔から手の平にも一杯金の粉が付いたのは多くの人が見ていた。

それが自分の上にも起ったのであった。

天上界の神秘力によって、その人の頭上で分子構造の転換が瞬間的に行なわれて金粉が降ってくるとしかいえない。

高橋先生の弟子となった者で、金粉の洗札を天上界から受けたのは私ともう一人の二人だけであった。

私は自分の過去世を知ることができたのであった。

高橋信次先生が釈尊であったことを私は見たのである。


注(私=園頭先生の事です。)


正法誌No22より





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Last updated  2004.03.02 20:02:25
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